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龍村の名古屋帯「麗葉果」の帯合わせ

第三千三百六十九回目は、龍村の名古屋帯「麗葉果」の帯合わせです。

今日は着尺(小紋)を合わせてみます。「着尺」とは、人間が着る長さの反物(12mですね)という意味しかありません。一方、「小紋」というのは模様の大きさを表す言葉で、「大紋」「中形」「小紋」の3つでセットになっていたはずです。そのうち「大紋」は江戸時代の途中で滅び、「中形」は「長板中形染」として浴衣だけに限定され、結局「小紋」という言葉だけが残りました。

「小紋」は本来、江戸小紋のような小さい模様だけを指すはずですが、他の言葉が滅んでしまったために、「大きい柄の小紋」という矛盾した言い方もされるようになりました。それではおかしいと思う人たちは、単に「着尺」という言い方をしますね。

また「加工着尺」という言い方もあって、これは型染やシルクスクリーンではなく、手彩色をした着尺をいいます。語源は、おそらく駒宮(コマサン)が地紋のある着尺に地紋に沿って手彩色した商品に付けたネーミングが最初だと思います。

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いちばん上の写真は、千切屋治兵衛の着尺を合わせてみました。実際に制作したのは野村さんです。野村さんというのは、糊糸目の友禅をする悉皆屋さんで、この作品も型染ではなく手描きです。加工着尺といわれるものは手挿しですから、手描きであるこの着尺の方が価値があることになりますね。

また手描きとして比較すれば、模様の面積は訪問着より多いので大変高価なものということになりますが、模様は繰り返すので下絵代はかかっていないことになります。着物の加工はいろいろ、価値もいろいろです。しかし大事なことは、特にカジュアルな着尺に関しては、お洒落かどうかということだろうと思いますよ。

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写真2番目は、千切屋治兵衛の着尺を合わせてみました。実際に制作したのは大和さんで、紬地に型染です。単彩表現で、市松模様で笹ですね。個性を感じるわりに使い勝手も良い着物だと思います。帯合わせは楽なのではないでしょうか。

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写真3番目は、野口の着尺を合わせてみました。模様は大きく多彩ですが、さらに地が縞になっているという個性の強い作品です。帯は、さらにそれを超える個性が無いと務まりませんから、龍村でちょうど良いですね。

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写真4番目は、野口の着尺を合わせてみました。世間では超個性的ですが、野口では定番の横段の着尺です。このような着物の相手は、龍村ぐらい存在感がある方が良いですね。

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写真5番目は、千切屋治兵衛の着尺を合わせてみました。雪輪をテーマにしたもので、模様が小さいかわり、効き色の朱を使っています。
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[ 2016/05/01 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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