龍村の名古屋帯「麗葉果」の帯合わせ

第三千三百六十八回目は、龍村の名古屋帯「麗葉果」の帯合わせです。

今回の龍村の名古屋帯は、フォーマル方向でもカジュアル方向でも使えます。具体的には付下げと小紋と紬ですね。今日は紬で使えます。昔の着付けの本で、「金糸の使ってあるものは紬には使えない」などと書いてあるものがありますが、紬に使えるかどうか、金糸の有無ではなく全体の雰囲気で決めるべきものです。私は、たとえ金糸を使ってなくても正倉院や有職など皇室に関わる格の高い模様を紬に使う方が筋が違うんじゃないかという気がします。

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いちばん上の写真は、仲井間香代子のロートン織を合わせてみました。ロートン織は「両段織」「道屯織」などの表記があります。仲井間香代子さんは首里の作家で、ロートン織は首里織の1つです。表裏とも同じ場所で経糸が浮いているのが特長です。首里の織物は、現在の分類では紬に入れてしまいますが、本来は琉球王家の官服ですから、金糸づかいの格が高い模様の帯が合うはずですね。

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写真2番目は、山口良子の首里織を合わせてみました。花織と浮織を併用した着尺です。どちらも首里織に属する技法です。(首里以外にも読谷などにある。)派手な黄色ですが、福木によるホンモノの草木染です。

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写真3番目は、大城カメの琉球絣を合わせてみました。大城カメさんは、南風原の大城織物工場の先々代です。

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写真4番目は、秋山真和の綾の手紬を合わせてみました。19世紀に織られた首里の織物として実在する織物を再び織ったものです。草木染の茶色が派手ですが、百数十年間の退色を考慮して元に戻したものでしょう。

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写真5番目は、読谷花織を合わせてみました。読谷花織というのは技法的には浮織です。表地に模様の無い部分に渡り糸があります。でいちばん有名な作家は人間国宝の与那嶺貞さんです。現在のその弟子にあたる作家がいます。

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写真6番目は、林宗平の「古代紬」を合わせてみました。「古代紬」というのは、林宗平工房の先代の林宗平さんが、自分の作る塩沢紬に付けたのブランドです。現在はこのブランド名はあまり使われていないようですね。真綿糸を使った、草木染で手織りのとても良い紬です。

有栖川錦の鹿文に取材したこの意匠は今も続けて織られています。
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[ 2016/04/30 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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