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龍村の名古屋帯「麗葉果」の続き

第三千三百六十七回目は、龍村の名古屋帯「麗葉果」の続きです。

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いちばん上の写真は、腹文をできるかぎり近接してみました。グアバの全体は金銀糸だけで表現しています。絹の色糸は赤、青、黄、白の4色で、実の部分に限定的に使われているだけです。

金銀糸は、光沢の強い撚金糸、黄色味が強い撚金糸、揺らぎのある配置の撚金糸、平銀糸の4種類です。この4種の金銀糸の光沢の違いを使って、明暗だけで作画しているわけです。目に見える形というのはすべて、光の明暗で認識されているというわけで、印象派の理論みたいな作画法ですが、実際に近代の油彩画のようなタッチです。

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写真2番目は拡大です。色味が強い撚金糸、揺らぎのある配置の撚金糸、平銀糸の3種類が写っています。明るい部分といちばん暗い部分と、その中間の部分の3段階です。

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写真3番目は拡大です。光沢の強い撚金糸、黄色味が強い撚金糸の2種類が写っています。明るい部分とすごく明るい部分の2段階です。

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写真4番目は赤い実の拡大です。いちばん陽の当たる明るい部分は撚金糸、陽の当たらない暗い部分は平銀糸、その中間部分は赤い糸で表現しています。水彩画の描き方のテキストでも、明るいところと暗いところは無彩色の明暗だけで描き、その中間だけに赤い絵の具を挿すような描き方をしますよね。絵画を織物で再現し、その結果、西洋の絵画のようなタッチの織物になるのもまた、西陣の技法の1つですね。

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写真5番目は裏側です。葉の各部で使われた平銀糸の裏側が、渡り糸として出ていますが、部分的な使用でも全面が渡り糸になるんですね。ポリエステルフィルムなら全面銀色になるのですが、裏が和紙の引き箔糸なので、白く見えています。
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[ 2016/04/29 ] 西陣・綴 | TB(0) | CM(0)

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