2017 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 09

龍村の袋帯「ちとせ間道」の帯合わせ

第三千三百五十三回目は、龍村の袋帯「ちとせ間道」の帯合わせです。

今日も絵羽を合わせてみますが、特に大羊居を選んでみました。大彦、大羊居といえば基本の相手は龍村ですが、それが間道でも通用するか試してみます。

IMG_97471.jpg
いちばん上の写真は、大羊居の訪問着「飛鶴瑞祥」を合わせてみました。全体の構図としては、画面を大胆に鋭角に切り取った意匠ですが、その中の模様自体は小付けです。江戸時代の小袖でこのような構想を持つ有名な作品がありますし、木村雨山にも似た構想を持つものが有ります。意匠というのは引き継がれていくものですね。

模様が小付けであるために飛んでいる鶴も小さいですが、そのためにかえって模様が雄大に見えます。大型鳥である鶴がこんなに小さく見えるということで、じつはこれは大きな景観なのだろうと感じられるわけです。

IMG_97431.jpg
写真2番目は、大羊居の訪問着「長谷路」を合わせてみました。奈良の長谷寺から室生寺まではハイキングコースになっていて、それが長谷路ということだと思います。百人一首でいうと、「うかりける人を初瀬の山おろしよ はげしかれとは祈らぬものを」の土地ですよね。長谷寺は牡丹で有名で、室生寺はシャクナゲで有名ですが、それがそれぞれ帯の下と帯の上の模様になっています。イメージ通りの大羊居で、「大羊居展」という展示会があったなら正面に飾っていそうですね。

IMG_97391.jpg
写真3番目は、大羊居の訪問着「麗日大観」を合わせてみました。江戸時代後期に流行した茶屋染の意匠を引き継いだものです。茶屋染とは、大奥の夏の衣裳としても流行ったもので、麻地に糊置き防染をして藍染にし、刺繍で色を加えたものです。意匠はだいたいこのようなもので、現在では茶屋辻という意匠として名前だけ残っています。大羊居のスタイルで制作すると、結構個性が出るものですね。

IMG_97501.jpg
写真4番目は、大羊居の訪問着「四君子」を合わせてみました。梅、菊、竹、蘭が四君子で、中国から伝来した縁起の良い組み合わせです。この作品は中国趣味を強く意識した作品で、梅の幹は友禅の糊置きの技法を応用して毛筆のような擦れを表現しています。中国の文人画のタッチですね。

IMG_24621.jpg
写真5番目は、大羊居の色留袖「寿」を合わせてみました。松が描かれていますが「寿」の文字に見えます。判じ物なんですね。判じ物というのは江戸時代に流行したものでもあり、創作というより文化を引き継いだものということでしょうか。
スポンサーサイト
[ 2016/04/15 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/982-f3c7552a