一の橋の付下げ「市松取り華文」

第三千三百四十一回目の作品として、一の橋の付下げ「取り方市松華文」を紹介します。

グレーの濃淡と金とわずかな錆朱だけを使った単彩主義の作品です。意匠も数種類の華文の連続ですから、模様は有っても気分は無地系の着物の仲間かもしれませんね。無地系の着物が目指すものは、知的で上品に見せるということに尽きると思います。

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いちばん上の写真は前姿(マエミ+オクミ)です。斜めの取り方は2段です。上が4マス分、下が3マス分ですから、上がやや大きいというのが収まりが良いのでしょうか。オクミの端に見える少しの模様は衿の模様で、縫い目を越えて胸の模様(写真4番目)につながります。

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写真2番目は後姿です。下の斜めの取り方は、背中心を越えたところで着物の裾に到着して終わります。上の取り方は、下前まで続いて見えなくなります。

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写真3番目は袖です。左は3マス、右は2マスですからだんだん細くなっていますね。

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写真4番目は胸です。いちばん上の写真の衿につながります。

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写真5番目は下前です。後姿の下の斜めの取り方は、下前に入って見えなくなりますが、その結末はこうなります。丸くなって終わるんですね。この着物の取り方は、中が直線である市松ですが、輪郭線は柔らかい線です。糊糸目のなせる業でもあるわけですが、そういうことが作品全体の雰囲気を決定しますね。
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[ 2016/04/03 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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