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千切屋治兵衛の着尺(倉部さん)の帯合わせ

第三千三百三十二回目は、千切屋治兵衛の着尺(倉部さん)の帯合わせです。

今日は昨日より少しカジュアルな織の帯を合わせてみます。

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いちばん上の写真は、龍村の袋帯「甲比丹(カピタン)縞格子」を合わせてみました。龍村の袋帯のうち、紬の着物での使用を意識したシリーズの1本です。

近世に東インド会社を通してインドから輸入された裂は、木綿の縞である唐桟と金糸を使ったモールです。近世初期においては、まだ日本では木綿は貴重品なので唐桟も高級品だったでしょうが、金糸を使ったモールはそれよりはるかに高級だったと思います。インドの金糸は、日本の金糸のように紙に貼って裁断したものを芯糸に巻き付けたものではなく、薄い金の板を直接芯糸に撚り付けているということなので、たくさん金を使っているはずだからです。

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写真2番目は、龍村の袋帯「印度煌華文」を合わせてみました。インドに取材したものということですが、私には本歌はわかりません。

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写真3番目は、龍村の名古屋帯「竹屋町兎文」を合わせてみました。紗の生地に平金糸を織り込んだ裂を竹屋町裂と言います。掛け軸の表装で見ることがあります。それを真似て平金糸で刺繍したものを竹屋町刺繍といいます。「竹屋町」という名称は、その裂を制作していた町の名に由来するともいいます。

竹屋町裂は本来は紗の生地ですが、現在では、金糸のみの織または刺繍であれば、この帯のように紗以外の生地でも「竹屋町」と称することが多いです。

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写真4番目は、龍村の名古屋帯「花宝」を合わせてみました。赤、緑、白、3色の草花を規則正しく並べた意匠です。龍村の名古屋帯はお太鼓柄が多いですが、これは珍しく六通です。

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写真5番目は、桝屋高尾の刺繍の袋帯を合わせてみました。桝屋高尾は今は「捻金」で知られていますが、昔はこんな刺繍作品も作っていました。細部を見るとバリエーションに飛んだ技法を使っており、そんな珍しい技法をわざわざ中国人に習わせて繍わせることは不合理なので、京都の職人が繍っているのでしょう。

京繍と中国刺繍を見分ける方法は上手い下手ではありません。日本人だって中国人だって、器用な人も不器用な人もいますからね。見分ける方法は刺繍の技法のバリエーションの数なのです。
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[ 2016/03/21 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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