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象の縫い紋

第二千五百二十七回目の作品として、象の縫い紋を紹介します。私が発注したのは千切屋治兵衛、実際に刺繍をしたのは藤沢さんです。

IMG_5642.jpg
上の写真が今回の作品で、注文により無地の紬地に洒落紋として入れています。

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写真2番目は、以前、やはり注文により藤沢さんが制作してもらったものですが、お客さまから「紋と意識せず、作品として良ければ良い」という指示だったので自由につくっています。

2つを絵画的な作品として比べてみますと、下の作品の方が多少細部が凝っていて魅力的に見えます。しかし、じつは下の刺繍は、紋としての常識を超える大きさで、上品とは言えないかもしれません。

一方、上の作品は紋として入れているので、大きさも紋として常識的な大きさで、絵画的な面白さだけでなく、縫い紋が本来持つべきさりげなさや上品さを持っています。

配色の面から見ますと、以前の作品は象の全体を金糸のまつい繍で縫い、象の装身具も金糸を遠慮なく使って華やかに仕上げています。しかし今回の作品は、着物が紬地ということもありますが、あくまで紋ですから、象の全体は生地と同色のまつい繍で、装身具だけを金糸併用にしています。

装身具部分も、今回の方がおとなしげに感じますが、じつは、どちらも色糸で渡り繍をした上に、金糸で割り付け文様繍をしているので、やっていることは同じなのです。

参考までに、値段については言えば、じつはどちらも同じです(足元の花は別)。写真として並べてみると下の方がお金がかかっていそうに見えますが、職人の手間として考えると、小さい方が仕事が細かくて難しいので、手間がかかっているからです。

注文で刺繍の訪問着を創るということは、すごい贅沢なようですが、職人さんが仕事をしやすい図案を描くなど工夫をすれば、多少効率よく創ることもできそうです。

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指示書です。





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[ 2013/11/03 ] 繍箔 | TB(0) | CM(0)

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