第三千二百六十一回目は、龍村の袋帯「王朝華映錦」の細部です。

いちばん上の写真は近接です。

写真2番目は、鎧の模様の紐の部分を近接で撮ってみました。

写真3番目は、上の2つの写真の緑の絹糸と金糸が接する部分を拡大してみました。絹はナチュラルな感触で立体的に盛り上がっていますし、金糸は金属的な感触で平面的ですから、質感も形状も対照的です。素材のバリエーションが、単なる平面的な絵では表現できないリアルな鎧の雰囲気を表現しているんですね。

写真4番目は、帯の裏側です。全体が白い糸で覆われているのが見えますが、それは金糸の裏側です。本金の引き箔の糸を全面的に使っていると裏はこんな風に見えるのです。

写真5番目は、金糸の種類がわかるように拡大してみました。平金糸と撚金糸(芯糸に平金糸も巻き付けている、金糸は本金糸のばあいもあるしポリエステルのばあいもある)の両方が写るように撮ってみました。今回、金糸の色が違うようですが、たとえ同じ金色であったとしても、形状の違いによって光の反射の仕方が違うので、違う色に見えたりします。

写真6番目も、金糸の種類がわかるように拡大してみました。平金糸とベージュの絹糸が混ぜてあります。平金糸の輝きと、絹糸の自然な光沢が混ざって、そこそこの上品な輝きを表現しています。上の写真の2種類の金糸と合わせて、3種類の輝きというところでしょうか。
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