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千切屋治兵衛の訪問着(制作は中井淳夫)の帯合わせ

第三千二百五十六回目は、千切屋治兵衛の訪問着(制作は中井淳夫)の帯合わせです。

存在感のある訪問着に対する帯合わせの例として、昨日は着物に拮抗するような高級な帯と思って合わせましたが、今日は存在感で対抗しようとせず、間道のようにすっきりした帯を合わせます。縞というのは、たいてい粋なものであって権威とは逆なものです。存在感という点では、おそらくバランスが悪いでしょう。今回は、重厚なイメージを求めて龍村の間道を使っています。

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いちばん上の写真は、龍村の袋帯「海老殻間道手」を合わせてみました。「海老殻間道」は名物裂として実在するものです。「青木間道」ほど有名ではないので、あまり本に載っていないですが、だいたい似たもののようです。龍村にタイトルに「手」と付くのは、完全に再現しているわけではないという意味でしょう。

名物裂の間道に取材した龍村のシリーズは、「青木間道」「日野間道」「弥兵衛間道」などがありますが、残念ながらすべて高島屋が独占販売する制度になっています。値段は88万円ぐらいからで、外商に頼んでも1割引きぐらいしかしてくれないようです。唯一、自由に販売して良いのがこの「海老殻間道手」で、値段も私は自由にやっています。

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写真2番目は、龍村の袋帯「彩光間道」を合わせてみました。「彩光」「郁芳」「清風」など、音は綺麗だが意味が無いタイトルが付いた間道シリーズは、名物裂にこだわらない龍村オリジナルの間道という意味だと思いますが、実際に見るといずれも名物裂のどれかに似ています。

私は龍村の間道が好きなので、これからも見れば仕入れるつもりでいます。


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写真3番目は、龍村の袋帯「郁芳間道」を合わせてみました。龍村の間道の良いところは、「縞」というと粋でカジュアルな感じがするものですが、それに「龍村」という権威的なブランドが合わさることで重厚なイメージになることですね。「縞」として紬に合せることもできるし、「龍村」として訪問着にも使えるというわけです。

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写真4番目は、龍村の袋帯「清風間道」を合わせてみました。

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写真5番目は、おび弘の袋帯を合わせてみました。おび弘は、西陣の証紙番号607、すなわち「佐波理綴」で有名な池口の帯です。これは池口らしく手織りで本金引き箔の高品質な帯ですが、それでいていかにも高そうな権威的な模様を付けず、単なる斜めストライプにしているという贅沢な帯です。
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[ 2016/01/05 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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