千切屋治兵衛の訪問着(制作は中井淳夫)の細部

第三千二百五十三回目は、千切屋治兵衛の訪問着(制作は中井淳夫)の細部です。

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いちばん上の写真は、背中心辺りにある雲取りの中の楓と青海波です。楓の葉の形は琳派の様式ですね。楓の葉は、幹に比べて大きすぎてラフレシアのようですが、その意匠的なスタイルが様式的な青海波と相性が良いです。

この作品に登場する植物は、完全に装飾的なものもあるし、比較的写生的なものあって、必ずしも統一されていないのですが、雲取りでそれぞれが分離されていることで違和感はありません。着物のデザインを考える上で、場面転換に使う「取り方」は無くてはならぬものですが、中井さんは取り方を使いこなしています。

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写真2番目は、白梅と流水です。MOA美術館の有名な「紅白梅図」の片側のダイジェストとも言えますから、完全な琳派ですね。

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写真3番目は、蔦です。中井作品にはよく登場しますが、琳派の秋草図の一部に取材したものです。

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写真4番目は、椿と流水です。花弁を1枚ずつ描かない洒脱な表現は琳派風ですね。隣の取り方は桔梗か鉄線に見えますが、これは唐草模様ですから、琳派というより着物の意匠的ですね。
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[ 2016/01/02 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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