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一の橋の友禅と雲母の名古屋帯「琳派梅」

第三千二百四十八回目の作品として、一の橋の友禅と雲母の名古屋帯「琳派梅」を紹介します。

琳派の梅ををテーマにしたものです。梅の枝と蕾は、糸目の友禅で描かれています。花の部分は、染織作品としては珍しい雲母を使って加工しています。役割としては金箔や金泥と同じですが、雲母は白く輝くので都会的な雰囲気になりますね。

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いちばん上の写真は、お太鼓です。梅の枝の洒脱なタッチ、太い枝の微妙な陰影のつけ方など、琳派の様式にしたがって描かれています。早春のまだ空気が冷たい時期に咲く花を表現するには、金泥の色よりも雲母の輝く白が向いているように感じます。

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写真2番目は近接です。

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写真3番目は、雲母部分を近接してみました。均等に雲母を貼るのではなく、琳派の筆のタッチを再現するように貼っています。

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写真4番目は腹文です。片側は見えなくなります。

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写真5番目は腹文の片側の近接です。

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写真6番目はもっと近接です。花の表現は無心の筆のタッチのように演出されていますが、その輪郭線を見ると他の花との境界線はきっちり分かれています。洒脱なタッチは演出で、描いた人は洒脱どころか精密作業なんですね。

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写真7番目は参考図版です。おそらくこれが元絵でしょう。今回の作品の梅の花の表現は、この元絵のタッチを忠実に再現していたなだとわかります。また、もしこの元絵の梅の花が金泥で描かれていたら、今回の作品の梅も雲母ではなく金泥で描いたのではないでしょうか。光悦の薄墨のセンスを生かし、さらに女性の着物らしく華やかにするため雲母を選んだのだと思い増します。
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[ 2015/12/28 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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