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舘山唐桟の帯合わせ

第三千二百二十六回目は、斉藤頴、光司兄弟の舘山唐桟の帯合わせです。

今日は沖縄の織物の帯で合わせてみます。沖縄にはあらゆる織物があります。「あらゆる織物」とは、無地、縞と格子、平織の絣、紋織(花織、浮織、ロートン・・・)ですね。着物が縞ですから、縞や格子は模様が重なってしまうでしょうね。絣は、パターンによっては模様が重なるように見えてしまうかも。大きい絣なら大丈夫かなあ。紋織は、着物の縞の平面に対し、立体なのでどれでも合うでしょうね。

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いちばん上の写真は、深石美穂さんの川平織の名古屋帯を合わせてみました。深石美穂さんは、沖縄にある織物のほとんどすべての技法ができてしまいます。この作品にもそれが反映していて、格子もあり絣もあり、格子が交わる部分には花織もあります。丸い模様は絣で、数学の図形の問題を解くように設計されています。縞の直線に対し、対照的な丸模様がとても合いますね。

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写真2番目は、深石美穂さんの川平織の名古屋帯を合わせてみました。これは近年着物の柄でみないような大きな絣です。大正時代の着物の絣のようにも感じますし、琉球王家の衣裳の見本帳である御絵図帳に載っている南国風のおおらかな絣模様のようにも見えます。絣の交わる部分には花織もありますね。

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写真3番目は、深石美穂さんの川平織の名古屋帯を合わせてみました。一見、昔のブラウン管のテレビが古くなったときに出たゴーストのように見えますが、これは写真を撮るときの手がぶれたわけではなく、作者の罠なのです。

絣の暈し足と言って、手括りの絣をつくるときに、何段階かに分けて括りを解きつつ染液に浸けることで、段階的なグラデーションを作るという技法があります。花織を作る場所にぴったり合わせてその技法でグラデーションを作ったのがこの作品です。花織とグラデーションが重なって、面白い錯覚が起きているのです。

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写真4番目は、深石美穂さんの川平織の名古屋帯を合わせてみました。浮織の帯です。首里織でも読谷花織でもこのようなものは作られていますが、さすが深石さんのはセンスが良いです。

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写真5番目は、ルバース吟子さんの首里織の名古屋帯を合わせてみました。浮織の帯ですが、そのように書くと、これは首里織なのか、浮織なのかと思ってしまうこともあるでしょう。首里織というのは組合を単位とした産地の分類、浮織というのは技法の分類です。首里織の産地では、花織、浮織、ロートン、花倉織、平織の絣などいろんな技法が伝承されています。

浮織でも、これは紋織に綜絖を使う綜絖花織で、上の作品は紋織部分に手を使う手花織です。裏を見ればわかりますが、デザインを見ただけでもわかります。綜絖花織は模様が横方向に連続するというようにパターンがありますが、手花織は自由ですね。綜絖花織の方が進歩しているわけですが、進歩すると不自由になるとも言えます。

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写真6番目は、上間ゆかりさんの首里織の名古屋帯を合わせてみました。この人も首里織の作家で、格子、絣、花織を併用しています。沖縄出身ですが東京の美大を出ていて、青山の八木さんでも扱っていたはずです、そういわれるとこの色やデザインが理解できますね。森田空美流の無地系の着物に合いそうですものね。
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[ 2015/12/06 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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