2017 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 09

藤井絞の名古屋帯「ビーンズ」も帯合わせ

第三千二百六十八回目は、藤井絞の名古屋帯「ビーンズ」も帯合わせです。

今日は帯の模様の色(ピンク、茶色、紫)とは関係の無い地色の紬を合わせてみました。とりあえず日本の伝統的な色である藍染の紬で合わせてみました。近世の日本の染色は、9割ぐらい藍染だったのではないでしょうか。ドーデの「盲目の皇帝」にも「日本は青い国」として出てきますものね。伝統的な染織と合わせる帯であれば、藍が生み出す色と合わなくては役目を果たさないことになりますね。

IMG_83671.jpg
いちばん上の写真は、かつての重要無形文化財に相当する結城紬の縞を合わせてみました。色は、模様の色に無くても青も合いますね。デザインとしては、帯の半円形vs着物の縞の直線ですから異質で組み合わせとしては良いでしょう。

IMG_83541.jpg
写真2番目は、大城広四郎の琉球絣を合わせてみました。大城広四郎の死の直後に、「遺作」と表示して販売されたものです。値段は通常品の2、5倍ぐらいでした。どこが違うかというと「本人が死んだ、生きた」という問題ではなく、糸で、経緯とも真綿を使っています。本物の真綿でありながら細く、精緻な絣がぴちっと合っている、織物とはかくあるべし、という作品です。

色は藍染ですが黒に近い色です。黒い帯とはあまり差が無く同系色にも見えます。模様は伝統的な沖縄の模様単位です。日本人が見るとモダンと伝統の違いに見えますが、外人が見たら同じ幾何学模様にすぎないかも。

IMG_83651.jpg
写真3番目は、林宗平の塩沢紬(林宗平のブランドとしては「古代紬」でした)に合わせてみました。どちらも藍染である紺と水色の濃淡で、有栖川錦の鹿をテーマにがちっと構成した意匠です。絣を合わせるのが大変そうですね。有栖川錦は林宗平が好んだモチーフです。「北越雪譜」によれば、江戸時代の魚沼の織物は京都の錦に負けないことを目標にした織物ですから、地方色のあるデザインよりも名物裂を真似たデザインの方が歴史に忠実なのです。

これも名物裂を知っている日本人が見るとモダンと伝統の違いに見えますが、外人が見たらどちらもモダンにすぎないかも。

IMG_84071.jpg
写真4番目は、青戸柚美江の出雲織を合わせてみました。十字絣を星座に見立てたものです。地色が黒に近い藍染でありながら、透明感のある色なので本当に宇宙に見えます。藍に夾雑物が少ないので透明感があるんでしょうね。このような模様は、形は基本すぎてモダンも伝統もなく、意味は「星座」でモダンです。また、帯は面の模様、着物は線の模様ですから組み合わせとしては良いでしょう。

IMG_83621.jpg
写真5番目は、秋山真和の花織の着尺を合わせてみました。ものすごく綺麗な、そしてホンモノの藍染です。模様がモダンというよりも、色自体がモダンで、全体がグラフィックデザインみたいでピッタリですね。
スポンサーサイト
[ 2015/11/18 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/835-9eb36a1b