第三千二百六十五回目は、龍村の間道を紅型に合わせてみます。
昨日まで数日かけて、龍村の間道は紬から黒留袖まで合わせることのできる万能の帯だということを証明してきました。しかし本当に万能というには、もっとも帯合わせしにくい着物である紅型にも合わせられることを証明しなければいけませんね。
なぜ紅型は帯合わせしにくいのか、総柄で余白が無く、色が多色で、染料ではなく顔料なので色が強いからです。人間に例えれば、押しが強くて、口うるさく、しょっちゅう気分が変わるので言うことが違う人という感じですね。紅型に合う帯とは、そんな人と一緒に暮らせる人ということです。龍村の間道とは、人に例えれば野村監督みたいな人ですね。
自分の着物のコレクションに龍村の間道を加えることは、チームの監督に野村さんを迎えるってことになるんですかね。自分のコレクションがまとまりが悪くて低迷していると思っている人はいいんじゃないですか。

いちばん上の写真は、伊差川洋子の紅型の着尺に「郁芳間道」を合わせてみました。

写真2番目は、宮城里子の紅型の着尺に「清風間道」を合わせてみました。これは緑系の同系色を意識しています。

写真3番目は、城間栄喜の紅型の着尺に「清風間道」を合わせてみました。私のいつものやり方である同系色の帯合わせをするなら、青系の郁芳間道を合わせるべきでしょうが、あえて逆らってみました。

写真4番目は、玉那覇有公の紅型の着尺に「郁芳間道」を合わせてみました。どちらもクリーム色と紺のスカ色風の組み合わせですから、本当の同系色の帯合わせですね。

写真5番目は、藤村玲子の紅型の着尺に「郁芳間道」を合わせてみました。
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