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千切屋治兵衛の絽塩瀬の名古屋帯

第二千五百二十回の作品として、千切屋治兵衛の絽塩瀬の名古屋帯を紹介します。

千切屋治兵衛の下職の一人で、糊糸目もできる村田さんの作品です。村田さんは、千治以外では北川の仕事もしているようです。

京友禅がわかるということは、メーカーのブランドで良し悪しを言うことではなく、その下職の悉皆屋レベルで鑑定できるようになるということでしょう。京友禅のメーカーは、昔から高級品は外注でつくっており、それを支えてきたのが悉皆屋のシステムなのですから。

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いちばん上の写真はお太鼓

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写真2番目は腹文

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写真3番目はお太鼓の近接

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写真4番目は腹文の近接です。

七夕がテーマの帯です。着る時期をしっかり意識しないといけない帯ですね。ただ、地域によっては旧暦の7月7日に七夕祭りをすることがあり、そのばあいには8月まで着用できますね。ちなみに当店の近くの福生の七夕まつりは8月です。

七夕の飾りは、短冊に願い事を書くものですが、この作品には琳派風の絵が描かれています。その内容を見れば、萩、桔梗ということで、秋草ですね。やはり7月7日以降も着られるようにと作者が配慮してくれているのです。作り手の心情としては、あまり厳密に考えないでできるだけ長く着てほしいということなのでしょう。

写真3番目で、お太鼓の短冊と笹の葉を見ると、近景の短冊と笹の葉は輪郭を金彩で括っているのに対し、遠景の笹の葉は金彩なしの糸目だけの輪郭で、遠近感を演出しています。このような表現が効果的にできるのは、遠景の糸目が糊糸目だからです。ゴムのばあい、すべて金彩で括ってしまうことが多いですから。

写真2番目で、腹文を見ると笹の葉がなく短冊だけですね。このような意匠の帯では、お太鼓に笹の葉と短冊があるときは、腹文は短冊が無くて笹の葉だけというのが多いですね。これはむしろ少数派ですね。着物の前姿は植物文が多いですから、笹より短冊の方が良いかもしれませんね。
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[ 2013/10/27 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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