奥順のシルクウールの絣の着尺

第三千二百四十回目の作品として、奥順のシルクウールの絣の着尺を紹介します。

昨日から紹介している奥順のウールの続きです。今日は絣です。ウールの着物はカジュアルで価格もリーズナブルなイメージですが、盛んにつくられていた時代には、結構上下もあり、絣で多色で絵画的な模様を表現したのは結構高級品だったはずです。その代表的なブランドが、しょうざんウールだったんですね。

東京近辺では、八王子もウールの産地だったのですが、私の知る限り操業しているところはありません(輸入している会社はあるかも)。日舞のお稽古用などとして需要はあるのですが、仕入れをする立場としては、ウールは希少で仕入れるのはすごく難しいです。一方、古着屋の買い取り広告を見ると、「ウールは除く」なんて書いてありますね。私はその辺が理解できないのですが。

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いちばん上の写真は、反物の幅を写真の幅として撮ったものです。本格的な経緯の絣です。

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写真2番目は、近接です。ちゃんとした絣です。

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写真3番目は、ラベルを含む近接です。

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写真4番目は、絣の部分を拡大してみました。糸は強い撚りがかかっているのがわかります。結城縮のウールバージョンとしてつくられたのでしょう。そのためとても軽く、サマーウールとして単衣の時期に着られる感触があるのです。
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[ 2015/10/21 ] 各地の絣・紬 | TB(0) | CM(2)

傑作な商標

ワ、キャハハ〜っと笑ってしまいました、スミマセン。結城・手織・ウール・紬!!。
結城ですごく有りがたく⇒手織でますますレア感が増し⇒ウールでズドーンと価値が落ちかけるところを⇒紬で救う。もうハンパな商才ではできない技ですね。素晴らしい。
超高価な結城紬を一生買えない多くの主婦の、何かを満足させたであろう響きも感じます。

ところでシルクウールは、ただのウールよりすべすべして着やすいですね。師匠からのお下がりで2枚あり重宝しました。他に、母や叔母の昭和ウールを仕立て直したもの、自分の代で仕立てたウール、など押入れタンスにウールがつまっています。なので、全部売ろうと思ったらご指摘の通り「ウールはいらねーよ」って書いてあるお店とばかりでした。ちゃんとドライクリーニングしてキレイにしているのに〜。

こんな素敵なシルクウールズに、昨日の芸術性の高い帯達であれば、そこはまた違ったワールドで、この商標を超えるセレブ(なんだけど、ちょっと今日はお普段着で日本画のお稽古なのよみたいな)感が出る感じですね。
 





[ 2015/10/22 22:27 ] [ 編集 ]

私は呉服業界人なので、奥順を疑うような勇気はありませんよ

奥順というのは、結城の産地のいちばん代表的なメーカーで、たとえて言えば少し昔の電器業界における松下電器みたいな感じです。それを疑っちゃたら、結城紬の信頼が無くなって呉服業界に激震が走る、って感じですね。どういう経緯で奥順がウールを織ったのか、当時いくらで売ったのか、詳しいことはわかりません。
私は昔三越で、プジョーの自転車を買ったことがあります。別にプジョーのエンジンが付いているわけでもなく、技術的な関連性があるわけではないですが、なんとなく特別な感じがありました。これもそんな風に理解すればいいんじゃないですか。
[ 2015/10/23 02:13 ] [ 編集 ]

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