一の橋の付下げ(実際に制作したのは安田)の帯合わせ

第三千二百三十六回目は、一の橋の付下げ(実際に制作したのは安田)の帯合わせです。

今日は、雲に対して意味的なつながりを求めて、鳥のテーマで合わせてみました。

IMG_77331.jpg
いちばん上の写真は、織悦の袋帯「厳島花鳥蝶華文」を合わせてみました。平家納経に取材した作品です。平家納経というのは、平清盛が作らせたものですから、平安時代の最後、王朝文化の最終形態ですね。なんとなく極楽の風景のような雰囲気で、鳥が無防備に飛んでいるのはそのためでしょう。

IMG_77341.jpg
写真2番目は、紫絋の袋帯「天平臈纈文」を合わせてみました。正倉院に残る多様な染織品をコラージュ的に合わせた作品です。タイトルでは「臈纈」と言っていますが、挟纈や刺繍も含んでいます。天平というとおおらかなデザインのイメージがあるので、雲と相性が良いかなあということで選んでみました。

IMG_66261.jpg
写真3番目は、華陽の袋帯「彦根花鳥屏風」を合わせてみました。いわゆる彦根屏風は風俗画だと思うので、どの部分に取材したのかわかりません。中身は花鳥でありながら、屏風の絵であるという設定にした意匠です。図像としては、鴛鴦がいて四季の花が咲き誇るという、照れくさくなるぐらいお気楽なものです。作者としては、照れ隠しで「これは屏風の絵を写したもので私の絵ではない」と言いたかったのかもしれません。

全くお気楽でない、深刻すぎる安田の雲との組み合わせですが、かえって中和し合って良いかもしれません。

IMG_66321.jpg
写真4番目は、龍村の名古屋帯「平泉遺宝錦」を合わせてみました。平泉の中尊寺金色堂の内陣に飾られている金銅華鬘に取材したものです。鳳凰が向かい合っているデザインです。数日前に販売しましたが、たまたまそのちょっと前に写真を撮っていました。

IMG_77371.jpg
写真5番目は、大西勇の袋帯「」を合わせてみました。象と鳥を並べたもので、エキゾチックな雰囲気です。たぶん、お太鼓には象が出ると思いますが、腹文では青い鳥を選ぶこともできます。華文がカクカクしているので、元絵は綴だろうと思います。エキゾチックな図像の綴と言えば、コプト裂ですね。

IMG_77301.jpg
写真6番目は、織悦の袋帯「彩籠目」を合わせてみました。テーマは「不在」。今主役はどこかで飛んでいるというのが、今日のオチ。
スポンサーサイト
[ 2015/10/17 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/803-72180813