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一の橋の付下げ(実際に制作したのは安田)の帯合わせ

第三千二百三十四回目は、一の橋の付下げ(実際に制作したのは安田)の帯合わせです。

雲というのは、それほど意味も個性もなく、季節もない、帯合わせには便利なモチーフだと思います。何を合わせても合ってしまうので、帯合わせの張り合いもないですが、それでも意味ありげな帯合わせを考えてみました。

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いちばん上の写真は、大西勇の袋帯「有栖川龍文」を合わせてみました。加賀前田家に伝来する有栖川裂のうち龍文部分です。近世に輸入されたものですが、制作地については、龍が織り出されているので中国だろうという程度にしかわかっていません。前田家が所有するのに「有栖川」と呼ばれる理由もわかりません。私が読んだ本の中ではその説明に出会ったことがありません。

それはともかく、やはりいちばん最初に考えるのは、この帯合わせですよね。龍は雲の中をゆったり飛んでいてくれますし、意味的にぴったり重なると思います。

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写真2番目は、梅垣の袋帯「格天井」を合わせてみました。地が綴の組織で、模様は絵緯糸で表現されています。いずれも圃場に細い糸で織られていて、綴の地も自然な手触りです。今回は、どちらも上を見上げるものという意味で合わせてみました。それと雲の曲線に対し、格天井の直線を対比させてみようという意図もあります。

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写真3番目は、河村織物の「栄昌綴」の1本を合わせてみました。この帯も地が綴の組織で、横段の中の七宝文が絵緯糸で表現されています。雲の曲線に対し、横段の直線を対比させています。

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写真4番目は、華陽の袋帯「笛」を合わせてみました。笛と笛袋または笛箱というテーマです。笛袋や笛箱は、織や蒔絵で具象的な模様が描かれていますから、帯や着物の模様としてしばしば登場します。横に並べた笛は水平な直線ですから、雲の曲線に対し、横段の直線を対比させることになります。
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[ 2015/10/15 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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