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一の橋の付下げ(実際に制作したのは安田)の細部

第三千二百三十三回目は、一の橋の付下げ(実際に制作したのは安田)の細部です。

雲は10種類に分類されますが、このような塊の雲は積雲といいます。発生する高度によって巻積雲(いわし雲)、高積雲(ひつじ雲)、積雲(わた雲)の3つに分類され、平面に広がる層雲(高度によって巻層雲、高層雲、層雲)に対する言葉です。地表が温められ上昇気流が生じると上に発達しますが、それが積雲で、夏には巨大な積乱雲になって夕立を降らせます。夕方になって気温が下がり、上昇気流が弱まると、雲は平たくなり層雲に近くなっていきます。

この着物に描かれた雲は、対流によって育ちつつある積雲で、そのために雲の内部で何重にも重なっているのです。京友禅における金糸のあしらいは、たいていは輪郭だけですが、この作品では雲の内部に入りこんで、盛り上がるように見えます。これが大気の循環のダイナミズムの表現ですね。

雲の表現としては、友禅の割り付け文、友禅の波、摺箔、描き疋田など多様です。実際の雲の正体は水滴で、上部では氷、下部では水ですが、空気中の細かい塵を核として集まったものです。太陽の光できらきら輝くこともありますし、雲底が下がってくると光が当たらず黒く見えたりしますね。このように実際の雲の見え方も多様ですが、その多様性を多様な京友禅の技法駆使して表現しているのです。

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[ 2015/10/14 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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