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一の橋の付下げ(実際の制作は安田)

第三千二百三十一回目の作品として、一の橋の付下げを紹介しています。実際に制作したのは安田です。

ひさびさの安田本体の作品です。安田が確立した様式というのは人気がありすぎて、たくさんの類似品が制作されました。類似品の中には、糸目型で制作される十日町の訪問着のように、ただ様式だけを真似たものもありますし、花也のように安田の元職人を使って糊糸目で制作し、技法も素材も作業者も同じ、ちがうのは安田本人が居ないだけ、というのもあります。

安田の様式が真似されやすいのは、人気があるというだけでなく、様式が確立されすぎて真似しやすいということもあるでしょう。安田の様式で作れば、京都以外の場所で作ってもそれなりに上手に見えてしまうんですね。十日町の糸目型の訪問着だって、ホンモノの安田と比較さえしなければとても美しいものです。

そのような状況から、中井は創造的だが安田は糊糸目が綺麗なだけ、と勘違いしてしまうこともあります。しかし、類似品が多く出て見飽きた感じになってしまったのは、真似された安田の責任ではなく、真似をした人の責任ですよね。また安田に創作性が無いと感じる人は、安田の類似品を見過ぎて、ホンモノの安田を忘れているんじゃないかと思います。

私は今回、ひさしぶりに安田のホンモノを仕入れてみたら、類似品とは違うゾクゾクする感じがありますし、雲の意匠も十分に創作的だと思いました。安田というのは、ホンモノを見る機会は少なすぎ、類似品を見る機会は多すぎますねえ。なお花也については、創業した時は安田にちょっとでも近づこうと努力していましたが、最近は花也の様式を確立しつつ足りますね。昔の売れ残りを見て安田の高級な類似品だと思うのは間違いです。

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いちばん上の写真は、前姿(マエミ+オクミ)です。今回の作品は、全部で11個の雲があります。前姿は4個です。

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写真2番目は後姿です。後姿は3個です。袖には各1個ずつ、胸に1個(衿の縫い目をまたぐ)です。

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写真3番目は近接です。前姿のいちばん上、マエミとオクミの縫い目の上にある模様です。

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写真4番目は近接です。前姿の2番目、マエミにある模様です。明日も近接で、個別の模様を紹介します。
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[ 2015/10/12 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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