花也の手描きの着尺(飛び柄の小紋)「笹の丸と羊歯文」の帯合わせ

第三千二百十回目目は、花也の手描きの着尺(飛び柄の小紋)「笹の丸と羊歯文」の帯合わせです。

今日も龍村の光波帯を合わせてみました。光波帯は、基本は経錦ですが、絵緯糸を併用して重層的な表現をしたものもあります。値段は少し高くなっています。

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いちばん上の写真は、「花鳥梅花文錦」を合わせてみました。梅に似た華文なので、この名があります。花と花との間には小さな鳥の模様もあって、上代裂の中でも後期の精緻なものです。なんとなく和様の雰囲気があるのと、遺品の数が多いことから、日本製であろうと思われますが、古代には国内でもレベルの高いものが織られていたことがわかります。

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写真2番目は、「有翼牛文錦」を合わせてみました。ギルガメシュ叙事詩に、ギルガメシュが天の牛シャリバンと戦う物語がありますし、ルーブル美術館のアッシリアのコーナーにも巨大な有翼牛がありますね。龍村の光波帯のシリーズは、上代裂(正倉院裂と法隆寺裂)と名物裂の外に、干支の裂シリーズがあります。毎年末に、翌年の干支をテーマに創作裂を発売するのですが、意表を突く外国のモチーフが多いのです。これは、昔の丑年に発売されたものでしょう。これも基本の経錦ですね。

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写真3番目は、「獅子噛鳥獣文錦」を合わせてみました。豊臣秀吉の陣羽織をアレンジしたものです。本歌は南蛮人から輸入したペルシア絨毯だといわれます。これは経錦に絵緯糸を併用した、少し高級バージョンです。

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写真4番目は、「日野間道手」を合わせてみました。名物裂として有名な日野間道に取材したものです。本歌は東京国立博物館にあり、間道というよりジグザグの横段です。色は派手ですが、退色前はこんな派手な色だったと思われます。龍村としては高島屋専売の高価な手織りの帯としても販売していて、その廉価バージョンという感じでしょうか。これは経錦ではなく、地が綾織、間道部分が真田風の織物と複合になっているので、少し高いです。

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写真5番目は、「太子菱繋文錦」を合わせてみました。これは龍村によるネーミングで、法隆寺に伝来する蜀江小幡の一部に使われている裂です。幡頭と、幡頭から出ている紐状の部分です。蜀江小幡は、貴重な3種類の上代裂で出来ており、昨日紹介した「円文白虎朱雀錦」も、じつはこの小幡の一部です。これは経錦ですね。

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写真6番目は、「遠州七宝」を合わせてみました。「遠州七宝」は龍村によるネーミングで、一般名は「遠州緞子」です。模様を織り出している金糸が絵緯糸です。よく見ると6色の間道で、それに金糸の絵緯糸が交わり、石畳文が生じていることがわかります。こういうのを見ると、織物は数学で図形の問題だなあとしみじみ思いますよね。
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[ 2015/09/21 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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