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千切屋治兵衛の飛び柄の着尺(小紋)の帯合わせ

三千百八十回目は、千切屋治兵衛の飛び柄の着尺(小紋)の帯合わせです。

今日は染めの名古屋帯に合わせてみます。染め、特に友禅の名古屋帯というのは、元々手で自由に描くものですから、模様に絵画性が高いのが特長です。しかし、今回の着物の更紗模様は多色の型友禅で絵画性が高く、模様どうしが衝突する危険が大きいですね。どのように回避するかがいちばん主要なテーマになると思います。

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いちばん上の写真は、藤井絞の名古屋帯を合わせてみました。技法を絞りに変えることで、模様どうしの衝突を回避しました。模様のテーマはパリオペラ座の屋根ということですが、絞りの技法としては高度なものです。絞りというのは、生地を摘まんで縫い締めで圧力をかけて防染し、染料に浸けるわけですが、そのような技法でどうしたらこんな線表現ができるのか、と思ってしまいますよね。絞り作品を選ぶときの基準として、他人が真似できない技法を使っているものを買っておくと、似たものがネットに出なくていいですよ。

テーマとしては、更紗とパリオペラ座ということで、エキゾチックどうしですね。

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写真2番目は、藤井絞の名古屋帯を合わせてみました。絵画性の高い模様どうしを重ねないということで、円と直線の抽象模様を合わせてみました。シンプルな模様ですが、正確な直線、正確な円を絞りで表現するというのは難易度が高い作業です。もともと絞というのは、正確な表現をするには向かない技法ですが、あえてそれで正確な表現を目指し、全力を尽くして少し至らないところに美がありますね。

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写真3番目は、千切屋治兵衛の友禅の名古屋帯を合わせてみました。実際に制作したのは藤岡さんです。友禅の作品ですが、友禅の特長をあえて封印し、単彩でシンプル、饒舌になりすぎない作品です。このぐらいに抑えれば、友禅どうしでも模様どうしが重なってうるさいという感覚はないですね。

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写真4番目は、秀雅の刺繍の名古屋帯を合わせてみました。千代田染繍の流れをくむ東京の刺繍ですね。「流れをくむ」という曖昧な表現をするのは、たいていのものは下請けで制作されているため、誰が作っているのか正確にはわからないからです。疋田部分は、型ではなく堰出友禅によるものです。手描きの微妙なズレが美強いのですが、写真で分かるでしょうか。

雪輪という日本の伝統的な文様をテーマにしていますが、更紗と違和感はないように思います。

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[ 2015/08/21 ] 繍箔 | TB(0) | CM(0)

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