紫紘の袋帯「ポピー」の帯合わせ

三千百六十六回目は、紫紘の袋帯「ポピー」の帯合わせです。

今日は着尺(小紋)ですが、縞と格子を使ってみます。

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いちばん上の写真は、野口の着尺を合わせてみました。グレー、茶、紺という渋い色を組み合わせた格子です。こんな配色、こんなパターンの着物は、北斎の美人画にも描かれています。江戸時代の粋で渋いというのはこんな感じなのかもしれませんね。講師は手描きタッチですが、型だと思います。

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写真2番目は、野口の着尺を合わせてみました。縞の地紋がある生地に対し、手描きの蝋で防染して、ラフなタッチで彩色したものです。きちっとした織りの縞の上に、手描きのよろけ縞が重なるという面白さを狙ったのでしょう。

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写真3番目は、野口の着尺を合わせてみました。変則的な格子模様で、手描きタッチのよろけ模様です。防染は蝋によるものと思われますが、手描きか型はわかりづらいです。

見分けの方法としては、癖の強いよろけ箇所をチェックして、そのパターンが繰り返すか調べるのです。繰り返さなければ手描きですし、繰り返すなら、その繰り返しの距離が型紙の長さです。

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写真4番目は、藤井絞の着尺を合わせてみました。有松絞の1つで、縫い締めではない絞りによるものです。ラベルには「立巻絞」とありますが、技法を指しているのか商品名に過ぎないのかわかりません。

元々、絞りというのは生地を糸で縫い締めて防染したものですが、明治時代には、縫い締め以外の技法が多数考案されました。今人気のある「雪花絞」もその1つで、技法としては「板締絞」ということになります。技法としては「板締絞」、意匠としては「雪花絞」で、両方で特許(実用新案)を取っていたのです。もちろん現在は切れていますが。

縫締め以外の技法が発明されたことで、有松絞の技法は一気に増えたのですが、もっとも貢献したのは鈴木金蔵という人です。この人が丸太に生地を巻き付けて防染する「嵐絞」を考案し、その巻き方によっていろいろな絞りが生まれました。それらの絞りには、技法と意匠と両方の言い方があるわけです。またそれ以外の技法も多く発明され、そこからまた違う意匠が生まれ、さらに違う技法から似たような意匠が生まれてしまったり、よくわからないことになっています。以前、分類しようと思いつつ断念したことがあります。

それについては、ホームページ本体の「繍箔絞」の「有松絞」に痕跡が残っていますが、途中で断念したため、結論無しで終わっています。
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[ 2015/08/06 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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