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大羊居の付下げ「菱取華文」の続き

三千百五十六回目は、大羊居の付下げ「菱取華文」の続きです。

昨日、全体を紹介しましたので、今日は細部です。全体の構図としては、前後にメインになる大きな菱取りがあり、それぞれの菱取りの上下に小さい菱取りが付属しています。マエミには、独立した小さい菱取りがもう1つ、袖には各1つずつ菱取りがありますから、菱取りは全部で9つですね。

胸には、菱取りでない模様があります。取り方模様の着物のばあい、すべての模様を取り方に納めてしまうと、縮こまった印象になってしまうので、取り方でない自由に広がる模様を1つか2つ混ぜておくことが多いです。

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いちばん上の写真は、袖の片方です。昨日載せるつもりでしたが、写真を撮り忘れていて、今日撮りなおしました。

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写真2番目は、前姿のメインの模様の近接です。小さな菱取りには、装飾的な模様が納められていますが、メインの大きな菱取りには、写生風の模様になっていて、前姿はチューリップです。いかにも大彦や大羊居風の油絵のような濃厚なタッチです。

その模様が、ちょうどマエミとオクミの縫い目にかかっています。縫い目に模様があるばあい、縫い込まれて見えなくなる部分にも、余分に模様が描いてあるのが普通です。もったいないので、私は自分でつくる場合は、縫い目に重い模様を置かないのですが、大羊居は堂々と無駄をしています。模様をどこに置くかというときに、合理性より、芸術的要請を大事にしているのでしょうか。

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写真3番目は、メイン模様にさらに近接してみました。メインの花の花弁の周りに刺繍がしてありますが、京友禅のあしらいの金駒ような単なる強調ではなく、油絵に見えるような視覚効果に貢献しています。

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写真4番目は、メイン模様の上の菱取りです。副次的な模様のようですが、紫に金糸を混ぜた濃厚なあしらいもしています。模様自体は、何に取材しているか今のところよくわかりません。

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写真5番目は、メイン模様の下の菱取りです。この模様も、何に取材しているか今のところよくわかりません。菱取りの形に注目してみると、直線ですが多少の揺らぎがあります。手描きで糸目を置く場合のいちばん真っ直ぐな線というところでしょうか、この辺が他人の目にいちばん美しく見える線なのでしょうか。

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写真6番目は、マエミの下の方に独立してある菱取りです。この模様も何に取材しているか今のところよくわかりません。花模様ですが、西洋の紋章なような感じもありますねえ。
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[ 2015/07/27 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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