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花也の「蝋たたき」または「撒き蝋」の着尺の帯合わせ

三千百三十五回目は、花也の「蝋たたき」または「撒き蝋」の着尺の帯合わせです。

昨日の記事を読み直してみると、すごく誤変換があったので直しました。呉服屋さんの本来の仕事に支障をきたさないのが、毎日書くコツと思っているので、時間を極力かけないようにしています。そのため読み直ししない日もあるのです。

もう1つ、昨日書き忘れたことがあって、それはこの着尺がブラタクの糸を使っていることです。以前紹介したものよりちょっと高級化しているんですね。BRATACというのは、フランスやイタリアのブランド物が使っている糸を作っている製糸会社ですが、じつは日本語です。戦前、トータク(東洋拓殖、朝鮮)、マンタク(満州拓殖)、ナンタク(南洋群島)があったのですが、その1つのブラジル拓殖組合の繊維部門が独立したのが始まりです。

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いちばん上の写真は、加賀友禅作家、中町博志の名古屋帯「春蘭」を合わせてみました。今日は多色の友禅の帯を集めてみました。春らしいさわやかな感じで、帯合わせの教科書みたいですね。

元々、無地や江戸小紋や蝋たたきの着物というのは、具象的な模様が無いわけですから、帯合わせはしやすいのです。呉服屋さんで、「この帯は無地と江戸小紋に良く合います」なんていう人がいますが、それは人間に例えれば「私は無口な人と話が合う」というようなものです。

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写真2番目は、大松の名古屋帯を合わせてみました。楓を取り方として、中に風景模様を入れたものです。東屋や船や松がありますから海浜模様といってもいいですね。大きいものの中に小さいものがあるのは普通の写生ですが、楓という小さいものの中に風景という大きいものがあるがあるからこそ、意匠なのだと思います。

その差が大きいほど劇的ですが、これは1枚の葉の中に世界があるようなものなので、劇的の度合いが大きいですね。松や笹や芦の葉の先端が、取り方からはみ出していますが、そうすることで絵に動きが出ます。

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写真3番目は、橋村重彦の名古屋帯「四季花」を合わせてみました。橋村さんの作品に登場した琳派風の草花のうち、私が気に入ったものを並べて描いてもらった帯です。私は、青い杜若がいちばん気に入っていて、丈が短いのは渡辺始興の絵に取材しているからで、色が青いのは中井淳夫さんの色みたいですね。

橋村さんは、千總の高級品を作っていた高橋徳の職人→中井淳夫の下職→野口の専属作家→独立、という京友禅の良いところだけ歩いてきた経歴なのです。

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写真4番目は、橋村重彦の名古屋帯「貝桶」を合わせてみました。野口の専属作家だった時代に、野口の商品として制作されたものです。中井淳夫の色と野口の華やかさが混合しています。
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[ 2015/07/06 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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