一の橋の付下げ「柳に蹴鞠」の帯合わせ

三千百二十八回目は、一の橋の付下げ「柳に蹴鞠」の帯合わせです。

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いちばん上の写真は、龍村の袋帯「海老殻間道手」を合わせてみました。夢の続きか朝の目覚めかといえば、もう別次元の帯合わせですね。朝起きたら革命が起きていて、別の国になっていた、ぐらいの刺激でしょうか。赤の疋田とグラデーションの甘えた感じはいきなり終わって大人が着られる着物になりました。

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写真2番目は、河村織物の「栄昌綴」シリーズの1本を合わせてみました。横段に七宝文を合わせた意匠です。織物というのは、経糸と緯糸で出来ているものですから、経糸と緯糸に異質な色を持ってくることで、曖昧な雰囲気や対立物を含んだ雰囲気を作ることができます。対位法を多用したワーグナーみたいな感じですね。

この帯は、地が綴組織で、横段状に白、オレンジ、水色、紫に色分けされており、その上に絵緯糸で七宝文が織りこまれているのですが、よく見ると七宝文はすべて同じ色です。しかし、地色が違うと七宝文もまた違うモノのように見えます。このような2つの旋律が重なって錯覚を起こすテクニックが人の目をだますので、目が覚めない帯合わせの仲間ですね。

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写真3番目は、おび弘(607,池口)の袋帯を合わせてみました。経と緯の縞を試したので、斜めも試してみました。この帯の端には、「杉本泰子」と名前が織り込んでありますが、この人は、おび弘のホームページにも載っていて、エース級の織り手のようですね。本業は綴のようですが、この作品は例外のようです。私は紫と水色の配色が大好きなので選んでみましたが、濁りのない透明感のある帯の色が、爽やかな目覚めをイメージさせます。

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写真4番目は、織悦の袋帯「霞に扇子」を合わせてみました。私の好きな水色を合わせてみました。霞の中に扇子が浮いていて、嫁の中そのものです。その一方、織悦らしい濁りのない透明感のある色が、爽やかな目覚めもイメージさせますね。

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写真5番目は、龍村の袋帯「錦秀遺宝錦」を合わせてみました。平家納経に取材したもので、俵屋宗達が修復した見返しの反っくり返った鹿がメインです。この鹿については、修復したというよりも付け加えたということでしょうか。多色の豪華な帯を合わせてみました。でも目覚ましの音と違って上品ですよね。

ヨーロッパの王様が枕元で音楽家たちに演奏させて起きる感じです。映画でそういうシーンありますよね。
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[ 2015/06/29 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(2)

織悦に一票

面白すぎです!
好みは織悦とおび弘。やっぱり紫と水色のコンビネーションは綺麗、私も大好きです。おび弘のパワータイみたいなストライプがカッコイイ。キリリと引き締まって。海老殻には驚きです。間道ってすごい。

[ 2015/06/30 11:47 ] [ 編集 ]

すみません、なんと勘違いしていました

百福さま。前回コメントをいただいた時に、「先日は失礼しました。またお邪魔させてください。」とありましたので、その少し前にいらした方だと思いこんでいました。そして、その方と別の件でメールをした時に、コメントの件を話題にしたら、「??」という返事が来てしまいました。
名前を書かないコミュニケーションは、わかりそうで分らないものですね。勘違いもまた風情があって良いですが。
[ 2015/07/03 02:09 ] [ 編集 ]

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