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千切屋治兵衛の訪問着「酒器」の帯合わせ

三千百十八回目は、千切屋治兵衛の訪問着「酒器」の帯合わせです。

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いちばん上の写真は、龍村の袋帯「海音光映錦」を合わせてみました。上代158万円と言う「たつむら」ブランドとしては、特に高いものです。タイトルに「音」があるのが面白いですが、波の音が聞こえるぐらい迫真の表現をしたぞ、という意味でしょうね。

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写真2番目は織悦の袋帯「亀甲菊枝文」を合わせてみました。現代では、喜多川俵二が得意にしているような有職織物である二陪織物ですね。水色の地に対し、絵緯糸として金糸が入っており、不思議な光沢のある色調になっています。

水色と金が混じって見えるというのは、他の作家の有職織物にはない織悦独自の不思議な感覚ですが、そのことで、いろんな色の着物に対して合いやすくなっていると思います。

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写真3番目はかのう幸の袋帯「菱菊に雪持ち柳」を合わせてみました。

現存する「雪持ち柳胴服」に取材して袋帯にしたものです。本歌は背中に1つの大きな雪持ち柳が刺繍してあり、袖に織物の菱菊文があります。それをすべて唐織にして、松を加えて石畳模様(市松模様)に配しているわけですから、帯として作品化するにあたってはかなりアレンジしていることになります。

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写真4番目は、河合美術織物の「立華蒔絵菊文」を合わせてみました。河合美術織物には、昔から手織りと機械織りがあって、「西陣手織りの証」の有無によって判別できるようになっています。これは希少な手織りバージョンで、手織りというだけでなく、糸も本金の引き箔を使っています。

古着で河合美術を買おうとする人にとっては、両者の見分けは是非したいところですね。しかし西陣手織協会の証紙は保存されていないでしょうし、端がかがってあるので裏が見られなければ、本金引き箔かどうかもわかりにくいです。そういうときの見分けの方法は意匠です。わかりやすく言えば、変な柄なら手織り、良い柄なら機械織りです。

この帯にしても、菊だけがしつこく並んでいて、良い柄かと言われれば微妙なところでしょう。機械織りのばあい、ロットが大きいのでみんなに好かれる意匠が選ばれるのに対し、手織りはロットが小さいので少数の人に好かれればいいからです。
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[ 2015/06/19 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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