紫絋の袋帯「正倉院臘纈文」の帯合わせ

第三千五十六回目は紫絋の袋帯「正倉院臘纈文」の帯合わせです。

非常に帯合わせをしやすい帯で、たいていの着物に合ってしまうので、ブログを書く身としては、見せ場が無くてつまらないです。なぜ帯合わせがしやすいのかと考えてみれば、もともとが古典中の古典である正倉院模様ですし、金糸が多用されていてフォーマル感が強く黒留袖にも合わせられる一方、当時すでに完成されていた織物ではなく、近世の友禅に比べると素朴感のある天平の三纈をテーマにしているため、微妙に間が抜けたところがあって、完全にフォーマルな感じではないため、使用レンジが広いのだと思います。


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いちばん上の写真は、千切屋治兵衛の付下げ「梅」を合わせてみました。制作したのは中井亮さんです。どんな着物でもあってしまうので、今日は少しハードルを上げ、単体で季節の花を描いた付下げを合わせてみました。帯合わせを考える際、もっとも難しいのは、単体の花を描いた季節ものだからです。

梅を描いた着物には、どんな帯を合わせればいいのか、「梅に鶯」というから、鶯の帯かなあ、なんて考え始めたら、もう迷宮に入り込んでしまいますね。迷宮から出るには、有職模様のように、伝統があって上品、ということしか意味がない帯を合わせるしかありませんね。

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写真2番目は、花也の付下げ「市松取り桜」を合わせてみました。

桜を描いた着物には、どんな帯を合わせればいいのか、「桜に流水」にちなんで流水の帯を合わせていたらかっこいいですが、でもそれをやってしまうと、もうその着物と帯は一生セット絵使わないといけなくなってしまいますね。

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写真3番目は、野口の付下げ「牡丹」を合わせてみました。

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いちばん上の写真は、千切屋治兵衛の付下げ「蛇籠と楓」を合わせてみました。制作したのは中井亮さんです。どんな季節の着物に対しても、意味が有るような無いような、なんとなく合ってしまいます。そういうのが帯合わせしやすい帯ということですね。
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[ 2015/04/18 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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