野口の付下げ(制作は倉部)

第三千四十回目は、野口の付下げを紹介します。制作したのは倉部さんです。

淡いピンク地に刺繍で蝶と葉を表現しています。蝶は金糸で全体で5頭、葉は銀糸で無数に散らされています。

IMG_3694.jpg
いちばん上の写真は、前姿(マエミ+オクミ)です。前姿に蝶は3頭、葉は8枚ですね。

IMG_3717.jpg
写真2番目は後姿です。後姿に蝶は1頭、葉は6枚ですね。

IMG_3704.jpg
写真3番目は袖です。外袖に蝶は1頭、葉は3枚ですね。

IMG_3701.jpg
写真4番目は近接です。このような作品は、刺繍1つ1つにすごくコストがかかっているので、通常販売できる価格帯で、その刺繍を何個することができるかということが勝負です。模様をさまざまに展開をするような余裕はありませんから、この作品でも、まあなんとか付下げと認められる程度の模様の量しかありません。同じ価格帯で、たくさん模様を付けたければ、中国かベトナムで作らないといけません。

精度の高い日本刺繍で意匠を楽しまないか、中国かベトナムの刺繍で意匠を楽しむか、という選択ですね。これは日本独特の精度の高いものですから、その「精度」を楽しんでください。翅の表面は菅繍で、オレンジ色の点々は留め糸です。触覚はまつい繍、翅の輪郭は駒繍、翅の模様は一部が駒繍、他は渡繍といった感じです。つまりこの狭い面積の中に4つの技法が使われているわけですね。
スポンサーサイト
[ 2015/04/02 ] 繍箔 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/605-9cf4e9a8