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野口の更紗の着尺の帯合わせ

第三千十四回目は、野口の更紗の着尺の帯合わせです。

今日は染め帯で合わせてみます。西陣織の袋帯で合わせるばあいは、曲線模様で濃厚な更紗の着物に対しあっさりした帯を合わせるという選択肢もありますが、染の名古屋帯で合わせるばあい、あっさりした帯では着物の中に埋没してしまう気がします。そこで、今日はいずれもエキゾチックを高める帯合わせをしています。

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いちばん上の写真は、黄緑の更紗に大羊居の染め帯「楽園」を合わせてみました。二頭立ての象が貴人が乗る車を引くというエキゾチックというより意味の分からない意匠です。象が白いですし貴人が女性なので、摩耶夫人に見立て4月8日に締めると良いですね。

本当はこの図案は、大彦の黒留袖「象のいる天国」に使われたもので、そのダイジェスト的な帯です。元の黒留袖は、車の周囲に西洋風の天使が飛び回っていて、さらに意味不明な作品になっていました。

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写真2番目は、水色の更紗に大羊居の染め帯「更紗遊苑」を合わせてみました。更紗をテーマにした帯なので、更紗の上の更紗を重ねることになります。しかし、帯の更紗は、草花模様が曲線で連続するパターンではないので、違和感はないですね。

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写真3番目は、グレーの更紗に大羊居の染め帯「舞踏会」を合わせてみました。舞踏会の会場のシャンデリアをテーマにしたものです。この作品もかつて大彦の訪問着にあり、帯下に複数のシャンデリアがぶら下った図案でした。

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写真4番目は、黄緑の更紗にヤマト染芸の染め帯を合わせてみました。ヤマト染芸は外山さんという人が運営する東京友禅の個人工房です。お父さんは、きしやの下絵師だったと聞いています。現在は下絵師というのは制作の一工程ですが、昔は小売店に所属しユーザーの要望を直に聞きながら下絵を描いたのでしょう。

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写真5番目は、グレーの更紗に藤井絞の染め帯「オペラ座」を合わせてみました。絞りの基本原理は、生地を摘まんで圧力をかけて防染することなので、花のような丸い形は容易く絞ることができます。しかし直角や直線を絞るのはむずかしそうですね。さらにこの作品のように、濃淡関係でない2色が同居して、その一方が線状につながっていくという意匠はどのように絞るのでしょうか。

さらに2色の境目に細く染まっていない白い部分が見えます。これは色を重ねたのでなく、完全に染め分けているということです。感性だけの作家にはできないことですね。絞りを買う時の1つのコツは、技術的に難しいことをしている作品を選ぶということです。そうすると、類似品が出て値崩れするということがないのです。
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[ 2015/03/06 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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