2017 09123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 11

花也の染め帯「丸華文」

第二千九百九十九回目の作品は、花也の染め帯「丸華文」を紹介します。

先日紹介した水色のグラデーションの染め帯と、同じ時期、同じ下職によってつくられたものです。同工異曲にも見えますが、よく考えると作品のコンセプトが違います。先日紹介したものは、形はモダンとも古典とも判然とせず、水色のグラデーションという視覚効果だけで見せるものでした。一方、今日紹介するものは、正倉院以来の高い格式と伝統を持った古典模様としての華文です。彩りとして2色の色もグラデーションとして使われているということです。

この違いは帯合わせにも微妙に影響してくるでしょう。先日紹介した帯は、水色のグラデーションが藍染の着物に合いました。こちら破格の高い古典模様としての華文ですから、守備範囲としてはややフォーマル方向ということになるでしょう。

IMG_3291.jpg
いちばん上の写真はお太鼓です。今回の作品の技法も、先日と同じく、花也の得意とするもの糊糸目ではなく、ゴム糊による防染で糸目のない白抜きを作って、いつもの友禅の染料でない画材を使って彩色しています。しかしながら、全体の意匠は古典模様であり、全体は白揚げで一部だけを淡い色で色挿ししているということは、じつは典型的な花也スタイルなのです。

つまり、先日の作品は新しい技法で新しい意匠、この作品は新しい技法でいつもの意匠という違いです。聖書風に言えば、先日は新しい革袋に新しい酒を入れた例であり、今日は新しい革袋に古い酒を入れた例ということでしょう。

IMG_3288.jpg
写真2番目は腹文です。腹文の意匠は、お太鼓のダイジェストであるのが普通ですがこの場合はどうでしょうか。形を見ると、片側はお太鼓の華文を同じ形で縮めたもの、もう一方はお太鼓の華文を同じ大きさで一部分を切り取ったものです。色を見ると、お太鼓は黄色と水色のグラデーションですが、腹文では、それぞれ1色ずつ分けています。

お太鼓の模様を因数分解して、腹文の2つの模様をつくったように見えます。極めて理論的なダイジェストですね。

IMG_4461.jpg
写真3番目は、お太鼓の近接です。

IMG_4466.jpg
写真4番目は、腹文の片側です。

IMG_4467.jpg
写真5番目は、腹文のもう1つの片側です。

セールのダイレクトメールについて、私は適当に配布しているので、自分はお得意様のはずなのにメールが来ないという方もいらっしゃると思います。お気軽にお問い合わせください。また新規に希望される方もお問い合わせください。
スポンサーサイト
[ 2015/02/19 ] 繍箔 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/564-e685dd9e