2017 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 09

千切屋治兵衛の着尺の帯合わせ

第二千四百九十三回目は千切屋治兵衛の着尺の帯合わせです。

昨日のつづきで、光悦垣の着尺に対する帯合わせです。昨日は名古屋帯を合わせましたが、今日は袋帯で試してみます。花模様の袋帯はいくらでもあるので、選ぶ相手に不自由はありません。

しかしながら、合わせてみて気が付いたのは琳派模様を本歌とする意匠が多いためか、意匠の中にあらかじめ垣根が含まれてしまっているものが多く、モチーフが重複してしまうということです。重複は野暮なのか、気にしなくていいのか、その辺も実際に試してみたいと思います。

IMG_5367.jpg
いちばん上の写真は、織悦の袋帯を合わせてみました。タイトルは「能衣秋草花繍唐織」というややこしいものです。本歌は能衣装で、唐織によくある秋草模様だが、刺繍で表現された作品だった、という意味でしょう。

同じ秋草模様でも、本歌が唐織であったばあいと刺繍であったばあいはどうちがうのか、それぞれ図案だけ真似て織物にしたら差が出るのでしょうか。

おそらく、本歌が近世以前の空引機で織られた織物であれば、技術的な制約で規則性は免れないでしょう。しかし刺繍ならば自由で柔らかい意匠ができたということだと思います。手織りの織物で再現するにしても、現代のジャカードならば、昔なら刺繍でしかできなかったような自由な意匠ができるのでしょうから。

この帯はおとなしい雰囲気ですが、じつは織悦の中では高いバージョンです。織悦の価格設定は論理的で、色数でわかります。その色数の多さも本歌が刺繍だからでしょう。

IMG_5369.jpg
写真2番目は、山口織物の唐織の帯で、タイトルは「篭目秋草文」です。唐織の能衣装の意匠をそのまま袋帯にしたものですね。金糸はすべて、細く裁断された本金の平金糸です。

垣の種類には、今回の着尺の光悦寺垣のほかに、建仁寺垣など何種類かあるわけですが、帯に違う種類の垣が来てしまうわけですね。帯合わせと考えれば、着物が垣、帯が花とすっきりした方が良いですが、西陣帯の意匠は琳派秋草文など琳派由来が多く、垣がセットで付いてきてしまうことが多いです。まあしょうがないというところです。

IMG_5365.jpg
写真3番目は、織悦の袋帯を合わせてみました。タイトルは「柴垣秋草文尽し」ですが、こちらも琳派の秋草模様です。白地に濁りのない多色で秋草を並べた意匠で、単純ですがこれで十分だ、と思わせる完成した意匠だと思います。帯合わせでは、垣が白地に金糸なので、あまり目立たない分、上の例よりいいかもしれません。

IMG_5373.jpg
写真4番目は、紫紘の袋帯を合わせてみました。暗緑色の地色に、桜楓の意匠です。藤色の着物に暗緑色の帯で、コントラストのはっきりした組み合わせです。桜と楓を見ると、枝がすべて縦縞としてつながり、それが風に吹かれたように左右に揺れています。そのためか、フォーマルながら粋でしかもカジュアルな雰囲気もありますね。

ここからはfc2だけの特典です。

IMG_5371.jpg
写真5番目は、梅垣の「蒔絵花鳥文」というタイトルの帯を合わせてみました。高級イメージの強い梅垣の中でも特に高級なものです。着尺の相手としては高級すぎ?上品すぎ?でしょうか、きれいですけどね。

IMG_5374.jpg
写真6番目は、紫紘の「松重ね」というタイトルの帯を合わせてみました。垣根の中は花だけでなく松があってもいいだろうという趣旨です。フォーマル感が強まり、友人としてなら結婚式に行けそうな感じなりますね。
スポンサーサイト
[ 2013/09/29 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/54-3dced3f8