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藤井絞の辻が花写しの六通の名古屋帯の細部

第二千九百四十七回目は、藤井絞の辻が花写しの六通の名古屋帯の細部です。

2014年7月14日(二千七百八十回)に紹介した藤井絞の辻が花写しの帯も六通だったので、同じシリーズです。その時も売れるのかなあと思いましたが、再び六通でつくったところを見るとあえて余計にお金を出そうという客もいたようです。丸巻を解いて、模様が現れた瞬間はお太鼓より六通の方が感動しますが、その瞬間的な感動のために見えない柄を買うのはどうかなあというところ。私は2度も買ってしまいましたけどね。

今日は模様の細部ということで、各部の近接を撮ってみました。見どころは、描き絵の上手い下手ですね。友禅の糊置きは失敗したら洗い流せますが、墨絵は消せないので一発勝負です。消せるような素材で描いたら洗濯出来ませんものね。

また絞りというのは、下手なら単純な技法だけしかしなければいいのです。難度の高い絞の技法は使わなくても意匠が良ければ良い作品になりますから。難度の高い技法が使ってないからダメだ、なんて気が付くのは同業者だけですしね。しかし描き絵の上手い下手は、誰でも気が付きます。絵は誰でも見ますし描きますからね。

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いちばん上の写真は、お太鼓の下の方の近接です。近接で見ても、描き絵の墨の線は流麗で、迷いも縮こまっているところもありません。描いた人は、芸大を出ている本業の画家ということです。

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写真2番目は、お太鼓上の方の近接です。花の模様は白抜きですが、葉の模様には地色より濃い色に染められているところもあります。生地を摘まんで防染する絞りの技法からすれば、模様は白抜きが通常ですが、その逆に模様以外の部分の全部を防染している工程もあるのです。

生地を絞っても染液に浸けない空絞りの辻が花であれば、濃い部分は筆で彩色してしまうので楽ですが、藤井絞はちゃんと染液に浸ける辻が花ですから、模様の中の方が濃いという表現をすることは非常に手間がかかる工程になります。

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写真3番目は、腹文の近接です。描き絵の外の見どころは、模様と模様の間の細い海峡のような部分に、きちんと染料が入って色がついていることですね。

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写真4番目は、お太鼓の上の方の、たぶん見えなくなってしまうあたりです。
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[ 2014/12/29 ] 絞り | TB(0) | CM(0)

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