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千切屋治兵衛の塩瀬の名古屋帯

第二千四百八十八回目の作品として、千切屋治兵衛の塩瀬の名古屋帯を紹介します。

実際に制作したのは藤岡さんです。テーマはザクロです。最近はザクロジュースがありますが、私は子供のころ1度食べただけで、酸っぱかったなあという程度の記憶しかありません。

しかし、着物や帯の模様としてはけっこう人気がありますよね。いちばん見る機会が多いのは、帯屋捨松のペルシア風のモチーフの1つで、曲線模様を成す枝にザクロの実を合わせたものではないかと思います。たいてい、ザクロの実が熟して今にも実が落ちそうになっているという意匠ですね。

今回の藤岡さんのザクロの実は、まだ熟しきっていないようです。ザクロの意匠というと、熟して半分実が見えているのを見慣れているので、そうしないことで、かえってベタにならなくていいのかもしれません。

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いちばん上の写真はお太鼓です

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写真2番目は腹文です

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写真3番目はお太鼓の近接です

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写真4番目は腹文の近接です

ザクロの実は、適度に明暗が付けられて写生的な表現になっています。一方、葉は、形は写生的ながら、色は自然の緑ではなく、青など自然でない色も加えられて意匠的に仕上げています。葉に反自然的な多色を使うのは、江戸時代の小袖に多用された伝統的な友禅の表現方法です。

緑の葉を、赤、黄色、青あるいは紫などの五彩で表現して意匠
とするということを最初に思いついた人は、すごい天才ですよね。以来300年ぐらい、みんなが真似し続けて、まだ飽きていないのですから。

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半分実が見えているザクロの意匠について、当社に大羊居の几帳があるので載せてみました
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[ 2013/09/24 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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