2017 09123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 11

花也の付下げの帯合わせ

第二千八百七十回目は花也の付下げの帯合わせです。

今回の着物は、森田空美が有名した「無地系の着物」というカテゴリーに入る付下げです。このような着物の帯合わせには、2通りの発想があります。1つは着物と同じく無地系の帯を合わせて、全身で森田空美様式で完結させることです。こういう着方を都会的と感じる人も多いですよね。

もう1つは、無地系の着物は絵画性が不足していると考えて、帯で絵画性を補うという発想の帯合わせです。無地系の着こなしを都会的と感じる人がいる一方で、つまらない、それ自体は良いと思うがそればかりだといずれ飽きる、と考える人もいますね。

IMG_1247.jpg
いちばん上の写真は、織悦の横段の袋帯を合わせています。この横段のシリーズは、織悦の特長である洗練そのものであるように思いますが、じつは織悦の中でいちばん安いシリーズです。この帯を締めている人を見ると、お金に関わらずちゃんと自分のスタイルを持っている人だなあと尊敬します。無地系スタイルの例ですね。

IMG_1254.jpg
写真2番目は、捨松の袋帯「襷取り華文」を合わせています。捨松らしいペルシア風の更紗文様で、着物の無地系スタイルを否定してみました。エキゾチックな曲線模様であっても、捨松がつくると、洗練されて都会的な雰囲気を持っていますから、元の着物の洗練を損なうということはないですね。

IMG_1249.jpg
写真3番目は、織悦の袋帯「楽園」を合わせています。馬や鳥も登場する濃厚な更紗模様ですが、模様は細かく、色も抑えていますから、絵画的で無地系を否定しているようでもあり、無地系のカテゴリーに納まっているようでもあります。

IMG_1251.jpg
写真4番目は、織悦の袋帯「彩悦錦枝菊文」を合わせてみました。「彩悦錦」は、唐織のような絵緯糸を浮かした織悦のシリーズに付けられたネーミングです。多彩で枝菊自体は具象ではありますが、規則性をもって整然と並んだ有職文様であり、無地系スタイルを好む人も納得するような気もします。

IMG_1248.jpg
写真5番目は、織悦の袋帯「柴垣秋草文」を合わせてみました。琳派の秋草図屏風を分解して意匠として再構成したように見える模様です。上の例よりは絵画的ですから、無地系のスタイルを貫いた帯合わせとは言えません。しかし、都会的な洗練という点では十分に達成していますね。
スポンサーサイト
[ 2014/10/12 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/435-1896d2bf