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藤井絞の男児の七五三の羽織

第二千八百六十三回目は藤井絞の男児の七五三の羽織を紹介します。

男児の五歳の七五三の衣装は、きものと羽織と袴でセットで販売されることが多いです。その場合、正絹と化繊があり、化繊はすべて仕立て上がりで鷹や兜のような模様がついています。正絹は無地と模様があり、無地は色が選べます。仕立て上がりで買うのが合理的ですが、生地から仕立てることもできます。

貸衣装のばあいは、正絹の黒の無地の紋付羽織袴セットがいちばん人気なので、早めに予約した方が良いです。化繊の模様のあるものならば、貸衣装の基本スタイルですからたくさんあって、いつでも借りられると思います。

今日紹介するものは、藤井絞が七五三の羽織だけを辻が花も様式でつくったものです。着物と羽織は自分で調達する必要がありますが、そのばあいは正絹の黒の紋付の着物と袴を買えば良いです。交渉次第で、セットの羽織だけを抜いてもらうことも可能です。店の立場になれば化繊のセットだとセットを崩されたら困りますが、無地の黒の正絹なら着物と袴だけ補充できるでしょうから。

この羽織を買った場合の家紋は、金糸の1つ紋が良いでしょう。大きめにするのが良いと思いますが、まつい繍で上品にするも良いですし、駒繍で迫力のある紋にしても良いです。

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いちばん上の写真は全体です。全体を松皮菱の形に絞っています。現存する作例としては、小笠原家の家紋である三階菱を絞りで表現した旗差しものが知られていますが、それは辻が花の技法で染められたものです。辻が花の技法で大きな鋭角を染分けるのはかなりの高等技術だったはずです。

室町時代の帽子絞りは竹の皮で包んで防染するので、竹の円周を超える長さの面は防染できません。そのため、広い面積は桶絞をしていました。桶絞というのは、一見まだるっこしい技法のように思いますが、竹の円周という面積の制約のためにあったわけです。現在は竹の皮ではなくフィルムを使うので、広い面積も帽子絞りの技法を応用して防染できます。化学的な素材ができて面積の制約が無くなったとはいえ、菱のような鋭角をくっきり染め分けるというのは難しいでしょうね。

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写真2番目は近接です。描き絵が見どころです。


写真3番目は、以前紹介した藤井絞の七五三の羽織です。こちらは鷹の羽根でした。
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訪問着には?

藤井絞りの羽織、色合いも絞りも上品ですねえ・・・・。
こんな訪問着をお茶会で着たいですね。
訪問着を作って頂くことは可能なのでしょうか?
でも相当高額になるのかな。
[ 2014/10/06 07:25 ] [ 編集 ]

藤井絞は値段は合理的なのでは

模様にしたい箇所を大きな帽子絞で絞り、中にカチンで描き絵をするという様式ですね。絞りの形は穏やかな形では専門でない個人作家でもできてしまうので、絞りにくい鋭角的な形が良いですね。描き絵はやり直しのきかない工程で、世間には下手な絵のものが結構流通しています。帯のお太鼓の」小さい画面だとごまかしがきくのですが、大きな画面を筆で墨で描いて世間から上手いと言われるのは難しいのです。だからその点はうるさく指摘した方が良いです。値段は、藤井絞は他の小売店でも売っているので書きにくいですが、値段の決め方は、一般の呉服のイメージと違いとても合理的なものです。
[ 2014/10/07 00:59 ] [ 編集 ]

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