千切屋治兵衛の着尺の帯合わせ

第二千八百六十二回目は千切屋治兵衛の着尺の帯合わせです。

昨日、「今回の着物は季節もなく色もなく」と書きました。でも一昨日、読者の方から「鱗文だから道成寺ね」というメールをいただいていました。マクベスの魔女の予言のような罠ですが、この着物は「季節もなく色もな」いが意味があるんですね。道成寺の冒頭は「花の外には松ばかり」ですから、まずは桜で。

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いちばん上の写真は、織悦の「彩悦錦」シリーズの「」を合わせてみました。「彩悦錦」は、唐織のように絵緯糸が浮いたシリーズです。糸の浮かないいつも織悦とは全く違いますが、色のセンスは共通ですね。振袖に合わせても良いぐらいの重い帯で、小紋に合わせるのはどうかとも思いますが、道成寺だよ!気づけよ!というノリです。

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写真2番目は、龍村の名古屋帯「春秋宴」を合わせてみました。銀糸が桜、金糸が楓です。趣旨からいえば楓が邪魔ですが、演目に合わせるにしても、必ず桜の時期に演ってくれるわけではなく、桜だけでは往き帰りが恥ずかしいというときはこれぐらいの帯かと思います。

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写真3番目は、織悦の「遠山桜楓」を合わせてみました。漆のように見える楓は、経糸が黒い絹糸、緯糸は平漆糸です。平漆糸は、和紙に漆または漆のような光沢のラッカーを塗り、裁断して糸にしたものですね。暗い金色に見える桜は、経糸が黒い絹糸、緯糸は平金糸です。

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写真4番目は、千切屋治兵衛の友禅の名古屋帯を合わせてみました。実際に制作したのは中井亮さんで、本歌は乾山の陶器の箱の絵です。道成寺の舞台の写真を見ると、背景は一面の桜ですが、松も何本か生えていますね。

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写真5番目は、織悦の袋帯「能衣間道」を合わせてみました。まあこれぐらいの、かすったかなあ、ぐらいの合わせ方もありますね。
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[ 2014/10/04 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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