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喜多川俵二の名古屋帯「雲鶴段文」の帯合わせ

第二千八百二十六回目は喜多川俵二の名古屋帯「雲鶴段文」の帯合わせです。

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いちばん上の写真は、中井淳夫の訪問着を合わせてみました。「雲鶴段文」は鳥の模様というよりも、日本の文化的な財産である有職文様として、普遍的な価値を持つものだと思います。しかし、ここではあえて鳥の模様として、深山幽谷を思わせる着物に合わせてみました。深山幽谷の上に雲があって、鳥が渡っていく、という意味の組み合わせにしています。

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写真2番目は、千切屋治兵衛の付下げを合わせてみました。実際制作したのは西山さんです。西山さんは、ダンマル描きや無線友禅を専門にしています。技法の特性から言って、作風は写生的です。

テーマの合わせ方としては、有職文様であることを無視した帯合わせをもう1度繰り返してみました。雲海の上に頭を出して山々の頂が赤や黄色に輝いているという雄大な風景を描いた着物ですが、その上を鶴が飛んでいます。横山大観の富士には、富士山頂を越える高さで鶴が飛んでいるものがありますが、そんなイメージを狙っています。

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写真3番目は一の橋の付下げを合わせてみました。有職文様の歴史と意味を無視するシリーズの3回目になってしまいました。雲と鶴なら、残りは海、それで世界のすべてだろうという帯合わせです。

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写真4番目はおまけです。今日は有職文様である「雲鶴段文」を軽んじたことの罪滅ぼしに、雲鶴段文の広がりやその影響を紹介します。写真は玉那覇有公の紅型の振袖です。竹がどんどん伸びて、雲を突き抜けていくという縁起の良い意匠で、作家の創作ではなく、沖縄の伝統としてある意匠です。雲と鶴は雲鶴段文と同じ構成で、近世までに沖縄まで伝わっていたんですね。
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[ 2014/08/30 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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