大羊居の名古屋帯「楽園」の帯合わせ

第二千七百五十回目は大羊居の名古屋帯「楽園」の帯合わせです。

作品のテーマも妙ですが、実際に身に着けるとなると、気になるのは模様よりも色ではないでしょうか。日本代表の青より青いこの青どうするんでしょうね?

合わせる着物は、カジュアルなテーマの友禅の名古屋帯と思えば、たいていの紬には合うでしょう。模様のテーマが離れすぎたり重なりすぎたりしなければ、型友禅の着尺(小紋)にも使えます。大羊居の帯と思えば、普通の袋帯よりも値段が高いので、付下げでも使いたいという気がしてきます。

その一方で、象というテーマが個性が強すぎるので、たいていの着物には合わない、あるいはせっかくの帯の個性が生きないという考え方もあります。呉服屋さんは、そういうときは「無地と江戸小紋に合います」って言って売るんですよね。でもそれは、一人で勝手にしゃべってる人が「私は無口な人と気が合います」と言うようなもので、帯合わせとしては敗北宣言でしょう。このブログでは無地と江戸小紋以外の着物に合わせます。

今回は型染の着尺(小紋)で合わせてみますが、象を意識して更紗を中心に合わせています。

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いちばん上の写真は、昔、日本の大手商社が企画した商品で、日本の紬の反物をインドネシアに輸出して、現地でチャンティンで蝋染し、日本に再輸出したものです。インドネシアとの貿易不均衡を解消するために生まれたもの(これで解消できたとも思えませんが、商社としては、そういう姿勢を見せることが必要だったのでしょう。)ですから、なるべく値段が張るように現地の一流作家を使っているはずです。

重厚な焦げ茶に鮮やかな青の組み合わせですね。「高級だけど地味すぎて気が付いてもらえない着物」というのはあるものですが、そういう着物は鮮やかな色の帯を合わせてやることで本来の価値が生きてくるものですね。

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写真2番目は、野口の鮮やかな黄緑色の更紗の着尺を合わせてみました。鮮やかな黄緑と鮮やかな青の組み合わせというのは、ちょっとした冒険ですね。私は結構好きです。

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写真3番目は、野口の更紗の着尺を合わせてみました。余白の全くない縞更紗です。こういう個性の強い着物はさらに個性の強い帯で押さえつけてしまうのが良いですね。

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写真4番目は、野口の唐草模様の着尺を合わせてみました。正倉院以来の葡萄唐草の模様をクリアな水色で染めてモダンな雰囲気にした着尺です。青と水色で同系色の濃淡ですから、誰が見てもきれいですね。

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写真5番目は、花也の付下げを合わせてみました。更紗模様が飛び柄になっていますが、その模様配置は前姿などが多めになっていて付下げまたは軽い訪問着ですが、ちょっと見には飛び柄の小紋にも見えます。
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[ 2014/06/15 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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