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喜多川俵二の名古屋帯「厳島華文」の帯合わせ

第二千七百四十五回目は、喜多川俵二の名古屋帯「厳島華文」の帯合わせです。

帯合わせの知識として、金彩でも金糸でも、とにかく金の付いているものはフォーマルだから紬には使えない、という考え方がありますね。うちのお客さまでも、「この帯良いんだけど、ここに金があるから残念ながらダメだわ、今回は紬に合わせたいから。」というケースが結構あります。私は、たまたま金がついているということよりも、意匠の意味や元々の由来の方が大事だと思うのですが、着付けの本に書いてあるとのことなのでさからわないようにしています。

この帯のばあいはどうでしょうか。天皇の祖父でもある最高権力者が制作させたものであり、平安時代の公家文化の到達点であり、国宝として伝世したものですから、最高にフォーマルなのではないかと思います。その一方で、金は使ってないですから、着付けの本によれば紬に使うカジュアルな帯ということになりますね。

確実に言えることは、この帯を見たときに、平家納経の模様だと気が付く人は少なく、金を使っていないと気が付く人は多いということです。私は自分の都合の良いように解釈して使えば良いと思います。フォーマルかカジュアルかわからない難しい帯と考えるのではなく、応用範囲の広い、出番の多い帯と考えることです。

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いちばん上の写真は結城紬と合わせてみました。金が無いから紬用、というレベルの帯合わせですね。これで世間の9割はOKではないでしょうか。

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写真2番目は仲井間香代子さんのロートン織の着尺と合わせたものです。上と同じ織物に合わせた帯合わせですが、ちょっと工夫してみました。ロートン織は沖縄の織物の中でも首里だけで織られた琉球王家のための織物です。それなら平家とも同格で、表面的な形状でも歴史的な意味でも良い帯合わせではないでしょうか。

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写真3番目は読谷花織に合わせてみました。ここでは糸が浮く織物どうしということで、合わせてみました。

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写真4番目は小岩井工房の上田紬を合わせてみました。小岩井工房は、問屋を通して販売せず工房でユーザーに直に販売しているので、信州旅行とセットにして購入する方が多いですね。池内淳子さんなどの有名女優御用達であったからか、都会的な雰囲気の縞や格子が多いですね。「都会的」な着物に対して合わせる帯は、カジュアル、フォーマルという区分を超えて、都会的なら合うものです。
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[ 2014/06/10 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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