2017 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312017 09

中井淳夫の訪問着「雑木林」

第二千七百三十四回目の作品として中井淳夫の訪問着「雑木林」を紹介します。

「雑木林」という適当なタイトルが本人の意思なのかはっきりしないのですが、着物を1枚のキャンバス(百号ぐらいに相当)に見立てて、おそらく東山魁夷のような山の風景を描いたものだと思います。「ぼかしの着物」と言ってしまえばそれまでですが、ぼかしの技法だけで山はおそらく雨後ではないかと感じさせ、日本らしい湿潤な気候を表現するという大きなテーマを描くのに成功しているとさえ思えてきます。

着物を平面にして広げると実際よりも大きく感じます。美術館で大きなキャンバスの作品を見るような感じですね。その一方、着物として人体に着付けたときは、誰でも着られる、そして帯合わせしやすい、普通のぼかしの着物になるのではないでしょうか。

ぼかしの訪問着は裾の方が色が濃いと落ち着くものですが、山の風景も上から陽が当たるので、山裾の方が暗いはずです。風景としても着物としても合理的なわけですね。

IMG_8902.jpg
いちばん上の写真は全体です。

IMG_7448.jpg
写真2番目は前姿。

IMG_7451.jpg
写真3番目は後姿。

IMG_7460.jpg
写真4番目は上半身。
スポンサーサイト
[ 2014/05/30 ] 友禅 | TB(0) | CM(2)

深い着物ですね

確かに「ぼかし」と捉えても充分無難に着られる着物ですが
帯合わせ、着る方の品格によって、とても深い「凄い」着物に化ける
可能性を秘めた着物ですね。武蔵の国生まれ、育ちの私にとって「雑木林」は
このような「幽玄」なものではないです。京都はこれでも「雑木林」なのでしょうか?
やはり京は都ですね。
[ 2014/05/30 17:05 ] [ 編集 ]

「雑木林」には私もがっかりしました

ご指摘の通り「雑木林」のイメージとは違いますよね。「雑木林」というタイトルは作品を矮小化するようで、わたしもいやです。龍村はタイトルも作品の一部という意識が強く、教養あふれるタイトルがついています。大羊居は本人が付けているようで、頼めば色紙もつけてくれます。それに対し京友禅は便宜的なものが多いですね。花也のタイトルは、「松、波、砂、華文」のように描いてあるモノの名前が並んでいるだけで、会社の在庫管理のためでしかないように思います。この作品に関しては、中井は全く関与していなくて、千治の社員のラベルを付ける担当の人が在庫管理のために付けたのではないかと疑っています。
[ 2014/05/30 18:16 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/298-f9a73995