第二千七百二十三回目は花也の絽縮緬の名古屋帯の帯合わせです。
染めの名古屋帯を合わせる相手の着物は、普通は紬か小紋ですが、その染の帯が箔や刺繍が多用された重厚なものであれば付下げでも使えます。今回の帯はフォーマルに使えるほど重厚ではありませんが、付下げでも訪問着のようなものから波や葉だけの軽いものもあるので、使えるばあいもあります。
いろいろ試してみたいと思っていますが、今日はとりあえず夏用の紗の紬です。
いちばん上の写真は、林宗平の越後上布を合わせてみました。越後上布は宮古上布とともに、日本の着物の中でいちばん高額なものの1つですね。ここでは色で選んでいます。写真で見るときれいに青系でまとまっていますが、これは偶然ではなく、手績み苧麻の糸に透明感があるために藍に染めても沖縄の海みたいに透明な光を反射しているのです。
写真2番目は夏久米島を合わせてみました。青系の帯に対し補色的なベージュで合わせてみました。
写真3番目は宮古上布を合わせてみました。
写真4番目は大城永光の花絽織を合わせてみました。今回なぜか高額品ばかり集めてしまったので、最後の一点もそうしてみました。花織と捩り織を併用した沖縄の織物は、従来はすべて「花倉織」と呼ばれてきました。しかしながら歴史的には花倉織は首里でだけ織られてきたものなので、近年商標化され首里織以外ではこの名称は使えなくなりました。そこで一般名である「花絽織」となっています。
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