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花也の付下げ「丸華文にシダ」の帯合わせ

第二千七百十三回目は花也の付下げ「丸華文にシダ」の帯合わせです。

今回は同じ花也の同じテーマの付下げのうち、カオス的に模様が絡み合ったシダ文様を使って帯合わせをします。昨日は、着物のメインテーマが丸華文ですから、帯は唐花文様を避けた方が良いと決めつけてしまいましたが、本当にそうでしょうか。もし丸紋どうしを合わせることが帯合わせに悪い影響があるとしたら、その範囲はどの程度まで及ぶのでしょうか。今回はあえて丸紋どうしを合わせてみます。

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いちばん上の写真は、紋屋井関の「御寮織」の袋帯を合わせてみました。模様のテーマは正倉院に所蔵されている「銀平脱合子」で、聖武天皇が碁で遊んだ時の碁石入れです。丸い紋のデザインには、唐花文、花の丸紋などいろいろあって、それぞれ意味も起源も異なります。この帯合わせの例でも共通なのは丸い形だけでその意味は全く異なりますが、実際に着物の柄と帯の柄として並べたときは模様の大きさの方が大事で、この場合は大きさが同じすぎる気がしますが、どうでしょうか。

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写真2番目は池口の刺繍の袋帯を合わせてみました。企画したのは野口で野口の作品として販売されました。さや型の地紋を織り込んだ帯地に箔と刺繍で模様を付けた帯ですが、丸紋は菊花と波です。この着物にもある唐花文のように本来丸紋として発達した文様は同心円状の模様配置になっているものですが、この模様はそれぞれのモチーフを丸い形の中に納めただけです。こういう配置はいかにも和様だとおもいます。また丸紋の大きさは、着物と帯で全然違いますね。

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写真3番目は山口織物の袋帯を合わせてみました。桜と菊を花の丸にした文様です。花の丸という文様は、花木模様の枝を丸めて丸紋にしたものですが、小袖の意匠にも家紋にも多用されて、日本を代表するデザインだと思います。同じ丸紋ながら、同心円状の唐花文とは違うわけですが、花の丸の起源をたどれば、平安時代にはじまる有職文にたどり着くわけですし、彼らはそれ以前の古代に輸入されて正倉院に納まっている唐花文の裂を参考にしているのでしょうから、文様というのは進化の枝(系統樹)みたいなものなのだと思います。

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写真4番目は、織悦の唐花文様の袋帯を合わせてみました。主文の唐花文様に対し圧迫されながら副文の文様も並んでいるという典型的な正倉院裂の意匠です。副文をメインにして、主文が途中で切れているという大胆な模様配置が、織悦のセンスですね。

これは同心円状の模様で、着物と帯が同じ系統の模様になってしまうわけですが、その一方で大きさが違うという例です。さて今回の4例の帯合わせはいかがでしょうか。お勧めというわけでは決してなく、けっこう遊びでやっています。


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[ 2014/05/09 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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