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大羊居の名古屋帯「宝来舶載」の帯合わせ

第二千七百六回目は大羊居の名古屋帯「宝来舶載」の帯合わせです。

昨日の続きで「宝来舶載」の帯合わせですが、今日は紬に合わせます。大羊居らしく華やかですし、箔も刺繍も多用していますからフォーマル感が強いですが、染の名古屋帯ですから本来はカジュアルに使いたいですね。

訪問着にも合わせられるような帯を紬に合わせて良いものか、そのような不安を少しでも和らげるため、土着的な雰囲気の紬を避け、作家モノや都会的なものを中心に合わせてみました。

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いちばん上の写真は、大城カメの琉球絣に合わせてみました。大城カメさんは、南風原の大城織物工場の先々代の主人ですが、伝統工芸展に連続して入選しており叙勲もしているので今でも人気がありますね。この作品はおそらく晩年のもので、沖縄伝統の手縞の意匠ですが、凝った絣も含んでいて素朴というより技巧的なので選んでみました。

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写真2番目は、秋山真和の「綾の手紬」に合わせてみました。19世紀に実際に織られたものとして現存するものの再現です。やはり沖縄伝統の手縞の意匠ですが、19世紀にこんな凝った作品を注文できたのは、琉球王家か上級貴族以外ないでしょう。そのような作品が素朴や土着のわけが無いということで選んでみました。

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写真3番目は、山口良子さんの首里花織の着尺を合わせてみました。目が痛くなるような鮮やかな黄色で、一般の草木染の滋味なイメージとは違いますが、草木染(沖縄の染色の代表的な材料である福木)で完璧に染めれば、このような濁りのない色になるんですね。「草木染らしい良い色」というのはじつは失敗しているのかもしれませんよ。

この作品では、地の糸が変化して紋織になる花織と、地の糸とは別の色糸を差し入れる浮織とを併用しています。どちらも首里織の技法で、本来は織機ごと中国から輸入し首里城内で官服を織るためにだけ使われたものでした。今の日本の着物の基準だと紬の仲間と思われてしまい、フォーマルの着物ではないことになってしまいそうですが、本来は土着でも素朴でもないはずです。

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写真4番目は、小岩井工房の上田紬を合わせてみました。小岩井工房は昔から問屋に卸さず、ユーザーに直に販売しています。信濃観光を兼ねた買出しツアーをする人もいるそうですが、かつて工房を何度も訪れたファンには杉村春子さんや池内淳子さんもいました。今回帯合わせに使っている紬も、そのような話を聞いて、ああなるほど、と素直に思える都会的な雰囲気ですよね。
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[ 2014/05/02 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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