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大羊居の名古屋帯

第二千七百三回目の作品として、大羊居の名古屋帯を紹介します。

紹介文を書く前に売れてしまったので、もう掲載の意味が無くなってしまったのですが、帯合わせの写真も撮ってあるので、せっかくなので掲載します。

「宝来舶載」というタイトルの作品です。船は吉祥文様に分類されますが、それは、日本の歴史では遣唐使船、朱印船、南蛮船あるいは黒船と、船は外国から宝物をもたらしてくれるものだったからでしょう。

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いちばん上の写真はお太鼓です。南蛮船または紅毛船(旧教国と新教国で分けている)を思わせる西洋風の帆船ですが、帆は友禅モチーフを入れる容器ともなるので、友禅の図案にはぴったりですね。まして複数の帆を持つ西洋帆船は華やかな意匠を作りやすいです。人物などは描かれていないので、帆の装飾を見せるための船の意匠ということだと思います。

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写真2番目は腹文の全体です。普通の帯は、腹文の意匠はお太鼓のダイジェストにすぎないばあいが多いですし、波だけで海を暗示して終わりというあっさりしたものが多いですが、この作品では腹文は豪華です。お太鼓の船は純粋な装飾ですが、腹文は大小複数の船、陸地、城あるいは鳥も描かれており、ストーリー性を感じます。とくに陸地の近くにいる船は帆をたたんで停泊しているように見えますから、明らかにストーリーがありますね。装飾性⇔ストーリー性ということで、この帯は前後で違う姿勢で作られているのです。

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写真3番目はお太鼓の近接です。

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写真4番目は腹文の片側の近接です。陸地と城と鳥が描かれていますが、意外にも丸みのあるイラスト風のタッチで、西洋風のモチーフをずっと描いてきた余裕のようなものを感じます。こういう意匠は一生懸命描いている感じがしないことが大事ですね。

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写真5番目は腹文のもう片側の近接です。
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[ 2014/04/29 ] 友禅 | TB(0) | CM(0)

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