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紫紘の袋帯の帯合わせ

第二千六百九十三回目は、紫紘の袋帯の帯合わせです。

今日は小紋(染めの着尺)に合わせてみます。今回の帯合わせで意識したことは、帯と着物の関係で、模様の種類や和様の別、色というような属性を共通にすべきか、反対にすべきかという問題です。

正解はおそらく、両者の属性が共通でも反対でもない関係、図形の問題で言う「ねじれの位置」、あるいは自然体な関係になるのが良いということでしょう。

しかしこの帯のような更紗や唐草のような曲線模様は普遍的であり、意識しないようにすると、結果的に共通になってしまう確率が高いです。意識して共通にならないようにすると、わざとらしく正反対にしたようになってしまいますしね。自然体にまとめるというのは、駱駝が針の目を通るぐらい難しい気がしてしまいます。

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いちばん上の写真は野口の着尺を合わせてみました。地色は水色で青系、葡萄模様で曲線ですから、色も形も共通です。ボケ老人が同じことを繰り返し言ってるような帯合わせになってしまうでしょうか。それとも計算されたお洒落と言ってもらえるでしょうか。

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写真2番目は写真は野口の着尺を合わせてみました。全体が石畳模様で、半分が鮫小紋、もう半分が宝尽くしです。石畳という直線的なパターン、宝尽くしと鮫小紋という和風模様ということで、帯の曲線、エキゾチック風とは反対にしてみました。

石畳模様は市松模様と同じですね。市松模様というのは歌舞伎役者の佐野川市松が流行させたのでこの名があるのですが、市松は1700年代の人であり、それ以前にも遠州緞子のような市松模様の名作はあります。その場合、石畳模様と言わなければ変ですね。

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写真3番目は野口の着尺を合わせてみました。横段模様の着尺(仕立て方で市松にも)ですが、色の変わる部分がグラデーションになっているので柔らかい印象です。テーマは干菓子で花や兎や鶴が見えます。本当の植物や動物ではなく砂糖で固めてあるという設定ですが、かわいいモチーフが自由に選べるので干菓子というテーマは便利ですね。

干菓子は和風、モリスはエキゾチック風と反対ですが、モリスの鳥と干菓子の動物はかわいいどうしで共通とも思えます。横段は直線ながらグラデーションのためにくっきりしていないので、曲線の反対とも言えません。まあそこそこの自然な無関係が演出できたように思います。

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写真4番目は野口の手挿(輪郭だけが型、中塗りは手描き)の着尺を合わせてみました。これも「自然な無関係」狙いの帯合わせです。帯の曲線に対して着物は花の枝を使った横段模様ですが、不完全な直線であるため正反対とも言えません。花の種類は梅、桜、菊など和風なので反対と言えますが、色は帯の青に対してペパーミントで、ベストな都会派組み合わせですね。
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[ 2014/04/19 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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