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紫紘の袋帯の帯合わせ

第二千六百八十二回目の作品は、紫紘の袋帯の帯合わせです。

昨日この帯は万能と書きましたが、本当に万能と言うためには、もっとも帯合わせしにくい紅型と合わせて成功して見せないといけませんね。ホンモノの沖縄の紅型を買った人で、合わせる帯が無いと言う経験をした人は結構多いのではないでしょうか。

なぜ紅型は帯合わせが難しいのかと考えると、余白のない総柄であるために帯の柄とつながって境界が無くなってしまうということと、染料ではなく顔料であるために色が強く鮮やかで帯が負けてしまう、ということだと思います。

総柄の着物はいくらでもあるので、同じような問題は常に起きているはずですが、そういう時はたいてい無地や無地系の帯で対応しているのです。紅型も無地の帯を合わせればよいのですが、無地の帯というのは加工が無いのでたいてい安価なものであり、高価な紅型に対しては不釣合いではないかという心理が働いてしまうのでしょう。

ではどういう帯が合うかと言えば、無地でありながら特別な素材を使ったり、特別な織り方をして重厚な質感があるもの、あるいは帯の柄の周囲に無地の部分があって柄どうしが直接接しないもの、のいずれかだと思います。

今回のネブラディスクは、古色の付いた金属を表現するために凝った引き箔という特別な素材を使っていますし、円盤のデザインですから周りに余白があります。紅型に合う要件を備えているわけですね。

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いちばん上の写真は、玉那覇有公の紅型の着尺を合わせています。紅型というのは、意匠を考えるところから型を彫って染めるところまで、すべて1人の作家または1つの工房で行います。そのため型を彫るのと染める人が分業している江戸小紋よりも、作品の優劣というのがはっきり出るものです。

紅型の良し悪しというのはどこで見分ければいいのか、私は紅型も型染ですから型染一般の見方で良いと思います。すなわち模様にキレがあって(ビールのCMのようですが)、連続する模様であればリズミカルにつながっていくことですね。この作品はその典型であるように思います。

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写真2番目は、藤村玲子の紅型の着尺を合わせています。城間栄喜の弟子の一人ですごく人気のある方ですね。私もいちばん好きです。

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写真3番目は、藤村玲子の紅型の着尺を合わせています。上と同じグレー地ですが、こちらは細かい模様です。常識では、細かい模様は年配向きなどと思うのですが、そんな常識には収まらない力強い作品ですね。

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写真4番目は、知念貞男の紅型の着尺を合わせています。珍しい玉紬の生地を使っているのでナチュラル感があります。
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[ 2014/04/08 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(2)

若い方の紅型は?

確かに紅型の帯合わせはとても難しいと思います。同じ系統で花織り(首里織り?)の
帯など合わせると無難なのでしょうが、よそ行き着感がなくなりますよね。
この帯合わせはとても合っていますし、垢抜けていて素敵だと思います。
若い方の紅型(20代〜30代)の帯合わせはどういった物が良いのでしょうか?
我が家は前にも書きましたように、四苦八苦して三風櫓の大胆大柄な菊模様帯で
しのぎましたが、若い方向けの紅型にこういった帯があるといいのですが・・・。
[ 2014/04/08 18:10 ] [ 編集 ]

けっこう難しいテーマです

三風櫓の大柄な菊模様というのは、「大柄な菊」ということで柄の大きさの違いで帯と着物の境界を付けたということですね。「普通の大きさの菊」であれば、紅型の柄の大きさと同化して失敗になっていたでしょう。「四苦八苦」されたというのがよくわかります。
私だったらどうするかといえば、派手な着物に派手な帯というのは抑え役がないわけですから難しいですね。紅型が相手ではどうしても帯に抑え役になってもらわないといけません。私はこの帯で地色が真っ黒なら若向きに使えるように思いますね。
沖縄の紅型というのは普通でも100万円ぐらいする高いものですから、若い時に親に買ってもらえるというのはかなり幸運だと思います。親がすごく金持ちだったり、芸術的な関心が高い人だけでしょう。世間にはなかなかそんな人はいないので、このような相談を受けたことはありません。もし相談を受けて、まだ買っていない人だったら、紅型は自分でどうしても欲しいという気持ちが湧いてきてから工芸品として自分のために一点買えば良い、とアドバイスするでしょう。沖縄以外の紅型であればもっと安いですし、染料で染めてあるので顔料で染めてある本場の紅型より色がやさしくて帯合わせしやすいんですけどね。
[ 2014/04/10 17:24 ] [ 編集 ]

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