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野口の名古屋帯の帯合わせ

第二千六百五十五回目は、野口の名古屋帯の帯合わせです。

絵画として単体で鑑賞して大きな喜びがある作品とも思えないので、着物と合わせるという段階で圧倒的に機能的でないと価値がありません。私は、このような帯こそ帯合わせには最高と思っていますが、今回はそれを実証してみたいと思います。

取りあえず紬から。産地のラベルのある紬でも木綿の縞でも合うはずです。

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いちばん上の写真は、山下八百子の黄八丈と合わせてみました。帯の色はベージュですから黄八丈は同系色を合わせた感じになります。模様についても黄八丈の意匠は基本は格子ですから合わないわけはありません。黄八丈ではなく鳶八丈、黒八丈であっても合いますね。

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写真2番目は、黄色以外の黄八丈で合うか試すため、黄色い細い縞があるだけの黒八丈を合わせてみました。ベージュと黒の組み合わせはもともと合いますが、黒に黄色が含まれているため、さらに相性が良いようです。

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写真3番目は、群馬シルクを使った縞の着物と合わせてみました。群馬シルクのラベルのあるホンモノの国産繭を使った手触り、着心地ともに素晴らしい、そしてデザインがイマイチの紬です。素直な縞にしておけばよかったのですが、展示会で高額で売るために縞の上から後染めで暈しなど付けてしまっているのです。写真のものは唯一おかしな加工をしていない墨色地です。

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写真4番目は、その暈しのある群馬シルクを合わせてみました。上の解説では批判的に書いていますが、実際に合わせると合ってしまいますね。

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写真5番目は、秋山真和の藍染の絣を合わせてみました。ベージュの帯とは補色関係になる藍染の色が合うか試すために、秋山さんに代表になってもらいました。佐藤さんの藍を使っている作家のうちでも、素晴らしくきれいな藍として知られていますものね。

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写真6番目は、西村さんの川越唐桟と合わせてみました。江戸時代後期に各地で木綿の縞が織られるようになりました。当店のある青梅もまたそのような産地の1つで、青梅縞という言葉があります。

川越はその中心で、他の産地の多くは川越の影響下で始まったのです。川越唐桟または川唐と呼ばれますが、江戸時代の人は略して言うのが好きですよね。

現代まで続く木綿の産地は3パターンあるように思います。1つは伝統工芸展に入選するような作家を輩出して手織りを守っている産地、反物の幅で機械織りをしている産地、洋服の幅の生地を2つに分けて着物地としている産地です。洋服地としての木綿の縞というのは世界普遍のものですから、それを切って着物にすればユニクロのシャツ程度の値段になるはずです。ちなみに川唐ではすべてあり、この西村さんのものは機械で反物の幅で織られたものです。

さて帯合わせですが、木綿の縞と合うかというのは、究極のカジュアルユーズが可か、ということですが、可ですね。
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[ 2014/03/13 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(0)

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