藤井絞の訪問着の帯合わせ

第二千四百五十九回目は、藤井絞の訪問着の帯合わせです。

更紗の訪問着の最大の欠点は、更紗の帯が合せられないことです。また、松竹梅鶴亀や四君子などを合わせるのも、模様の意味や背景を理解していないように思えます。更紗もだめ、日本の古典模様もだめ、ということになれば、帯合わせは極めて難しいことになります。

更紗の帯が使えないというのは、正確に言えば、本来の更紗に限らず、唐花文のような曲線と花模様の組み合わせ模様のすべてを含みます。さらにこの分野では、帯屋捨松が圧倒的に強いのですが、センスも質も良く、ネットショップでも買える捨松が使えないというのは、とても不便です。

IMG_4998.jpg
太西勇の正倉院御物の臘纈(ろうけち)屏風に取材した袋帯を合わせてみたものです。更紗に合わせる帯は、更紗とイメージが一致しつつ、更紗の花模様でない帯ということで、インドにいそうな鳥獣のモチーフが使えます。このばあいは、更紗→インド→象ですが、他にはインコが使えますね。

ただし、象やインコの帯というのは、それほど一般的ではないので、探すのには苦労しそうです。またせっかく探しても、更紗の訪問着以外に使えないのでは、コスパはとても悪いかもしれません。

帯の地色は紫ですから、色の系統としても統一感があって、上手な帯合わせだと思います。

IMG_5005.jpg
捨松のペイズリー模様の袋帯を合わせてみました。「帯屋捨松」のロゴのある標準的な捨松の袋帯です。ペイズリーも更紗の一部ですが、この帯の意匠は、曲線模様ではなく、縦縞のように直線的なので、許容範囲ではないかと思いました。

IMG_5007.jpg
洛風林の「インド七宝文」を合わせてみました。私は「インド七宝」というモノ自体を知らなかったのですが、(洛風林のモチーフ探究力に私がかなうはずがない。)、七宝文ということであれば、更紗とは違うので合わせてみました。

一方で、「インド」という共通項があり、「同じ要素を持ちながら違う」という帯合わせの極意にかなっていると思います。色は、白と淡いピンクということで同系の組み合わせですね。

IMG_5011.jpg
龍村の「スキタイ歌詠錦」を合わせてみました。今回、帯合わせに使った理由は、先日発売になった「美しいキモノ」の最新号の表紙の帯として当社が出しているからです。そういうどうでもいい理由ですが、どちらもやさしい色目で、けっこう合っているように思います。このばあいは、帯の方が万能なのでしょう。

IMG_5001.jpg
帯の地色は紫系ということで着物と同系ですが、更紗とは全く関係のない日本的な古典文様を合わせてみました。着物に合わせて新規に帯を買うのではなく、すでに手持ちの帯を使い回すばあいには、このような帯合わせもありうると思います。あまり理屈を言うと、着物を着るのが苦痛になってしまうので、このぐらいは許容範囲としたいですね。

IMG_5008.jpg
捨松のペルシア模様の袋帯を合わせてみました。「帯屋捨松」のロゴのある標準的な捨松の袋帯です。普通に捨松の袋帯を合わせるとこんな感じになります。更紗・曲線ということで、同質すぎてしつこいと思うか、許容範囲と思うか、ですが、自分であればなるべく避けるが、他人がしているなら批判しない、という態度が良いように思います。
スポンサーサイト
[ 2013/08/26 ] 帯合わせ | TB(0) | CM(2)

No title

こちらでははじめまして!とても見やすくて、画像も大きく、良い・・
のですが、私的には何となく以前のブログの方が暖かみがあって好きかもしれません。
まあ慣れだとは思います。楽しみにしていますね!
あと「ペイズリーも更紗の一部」と言う表現はまずいと思いますよ。
別物ですから・・・・。ペイスリー模様はインドのカシミールショールが
ヨーロッパに渡って19世紀半ばから機械織りになり(インドは手織りです)
その時英国のペイズリー市での製作が盛んだったので「ペーズリー模様」の名が生まれました。
カシミールショールの基本柄はBUTA(UとAの上にバーがつきます、インド語です)英語ですとコーン、パルム、パルメットなどと呼ばれる花の集合模様が基本で
それが流れるような全面模様に模様になって行きます。更紗とは別物です。
カシミールショールは基本織り(一部全刺繍もありますが)更紗は染めでしょう。
実は自分のHPをリニューアルして、TEXTILE に一部カシミールショールを載せています。よろしけばお暇な時にでもご覧下さいませ。
[ 2013/08/26 17:31 ] [ 編集 ]

レイアウトは試行錯誤中です

多摩ケーブルの方が見やすかったというのは、全体を一目で見渡すことができたからだと思います。こちらでは写真が大きく見えることを重視したために、全体を一目で見てそれぞれの写真を比較することができないんですね。そのためには、写真をサムネイルにして、クリックしたときだけ大きく見えるようにすればいいので、今度そのようなパターンも試してみようと思います。レイアウトも工夫すれば、もっと良くなるのでしょうが、それはまだこれからの検討課題です。
将来的には、こちらで一本化するつもりですが、これまで多摩ケーブルでご覧になっていた方が自然に移動できるよう、当分は二重にブログを書くなど細心の注意を払っています。完全移動後も過去の記事については、引き続き多摩ケーブルで見られるように残しておく予定です。また、こちらで初めてご覧になった方も、過去の記事を覗きに行ってくださいね。
さて、ペイズリーですが、まさにその通りでした、やはり本格的にコレクションしている方にはかないませんね。


[ 2013/08/29 20:21 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://shirokiyagofukuten.blog.fc2.com/tb.php/20-5d3077b8