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長襦袢と着物の関係というテーマ

第二千六百三十一回目の作品は、長襦袢と着物の関係というテーマです。

3日間にわたって野口の長襦袢を紹介してきましたが、今日はその長襦袢を着物に合わせてみます。着物の着姿に対して長襦袢が与える影響は、袖の振りの部分でチラッと見える程度ですからどうでも良いとも言えます。

実際に私がお客さまからアドバイスを求められたときは、どうでも良いです、と言っています。着物を一式そろえる時は着物や帯や長襦袢に予算を配分しなければならないわけですが、私は合理主義者ですから見えるところに予算を重点配分します。だから長襦袢については白の長襦袢で喪服と兼用でも良いですよ、とかその程度のアドバイスしかしないのです。

しかしながら今回はせっかくの長襦袢テーマですから、その振りのちょっと見える部分にこだわってみます。今日テーマにする長襦袢はカジュアルな雰囲気な上に地色が臙脂なので、生地の厚い紬でないと長襦袢の色や模様が表地に透けてしまうかもしれません。というわけで今回はすべて紬です。

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いちばん上の写真は、菱一のオリジナル紬を合わせてみました。小千谷あるいは十日町製の緯糸に真綿、経糸に玉糸を使った紬です。結城紬のように産地のラベルが自慢できるものではないですが、良質の紬ですよね。意匠は黄色の市松で、色の変わる部分は絣らしいグラデーションになっています。

長襦袢は袖からチラリと見える程度ですが、ここでは見やすく一定の面積の比率で並べてみました。黄色と赤の組み合わせで遊びがあって華やかです。年齢さえ気を付ければカジュアルはかくあるべき、という気がします。

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写真2番目は青戸柚美江さんの出雲織を合わせてみました。「とうふつなぎ」という深遠なタイトルの作品です。藍染の木綿の絣に赤い色を合わせると、どうしても「おてもやん」のイメージですね。基本の配色ではありますが、おてもやんといわれてうれしい人は少数だと思うのでお勧めできません。

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写真3番目は大島織物工場がかつて制作したスペシャルバージョン「三代継承紬」を合わせてみました。「三代」とは大城カメ、清栄、哲の三代を指します。タイトルの意義というのを詮索しても仕方がないですが、経糸・緯糸とも手紡ぎ真綿を使ったホンモノのスペシャルで、値段は通常の大城織物工場の作品の3倍ぐらいです。

泥染の焦げ茶色に対し赤の振りという組見合わせです。高い着物に対し、ことさらにカジュアル感を強調した着方をするというにはかっこいいですよね。

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写真4番目は秋山真和の「綾の手紬」の細い縞を合わせてみました。手紡ぎ真綿の良い手触りの紬です。ただ縞が赤いので離れて見ると白と赤でピンクに見えるのが商品としてちょっとつらいところです。今回はそれを逆手にとって、ピンクと赤の同系色グラデーションとしてみました。着るべき人が着ればすごくかわいい組み合わせです。
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